誕生石という言葉を一度は聞いたことがありませんか?ジュエリーによく使われている誕生石ですが、本来はきちんとした由来や意味のあるものです。今回は、誕生石と、一緒に持つと良いと言われている守護石について解説します。
誕生石の由来には諸説ありますが、最も有力な根拠とされているのが旧約聖書です。旧約聖書「出エジプト記」に登場する古代ユダヤ教の僧侶が身につけていた胸当てには、ラピスラズリを始めとする12種類の宝石がつけられていたと伝えられています。
本来、この12種類は、12か月の暦ではなく、当時イスラエルにいた12種類のユダヤ民族にそれぞれの石が割り当てられていたと言われているのですが、それが後に現在のような誕生石を生み出すヒントとなりました。
18世紀、ポーランドの宝石商が、各月に12種類の石を割り当てるという方式を編み出して誕生石という概念が登場し、現在のような形になりました。
しかし、まだ当時は、石の種類が地域によってバラバラで誕生日に応じて着けるものでもなく月ごとにその月の宝石を身につけて楽しむというものだったようです。
1912年、アメリカで開かれた米国宝石組合大会で現在の宝石が誕生石として定められたのをきっかけに誕生石は、自分の誕生日にちなみお守りとして身につけるものになりました。やがて、1958年に日本にも誕生石という文化が伝わり、アメリカで決められた誕生石のリストをベースにして日本で広まり、現在に至っています。
誕生石は、持ち主を守るだけでなく、人生を良い方向へと導いてくれると言われています。また、誕生石との相性がどうしても悪いという人は少ないので初めてパワーストーンを持つ場合にも安心です。
パワーストーンのアクセサリーを人にプレゼントしたいというときも誕生石のアクセサリーを選ぶと失敗が少ないです。
ただし、誕生石でも嫌いな石では、意味がないので好みのリサーチはしっかりしましょう。
誕生石とは、生まれた年の誕生月や誕生日、生まれ年の干支にちなんで決められた石のことです。
一方守護石とは、誕生月の石と一緒に持つことで誕生石の効果をより高める効果のある石のことです。
ヨーロッパでは、誕生石よりも星座ごとの守護石をお守りとして持つのが一般的です。12星座ごとにそれぞれ数種類の石が割り当てられており、星座ごとの特性やイメージカラーに合うように石が選ばれています。
また、石の意味や効果もその星座の人に多い性格の長所を伸ばしてくれたり、短所をカバーしてくれたりするようなものが多いです。
直感と瞬発力で動くことが多いおひつじ座を後押ししてくれる、エネルギッシュな石が揃っています。
ルビーとガーネットは飽きっぽいおひつじ座に粘り強く努力するエネルギーを与え、インカローズは真っすぐで情熱的なおひつじ座の魅力を引き出します。
マイペースで堅実なおうし座は、穏やかで職人気質な人が多いと言われています。翡翠やマラカイトは、おうし座の緻密な計画を頓挫させるような不運を払い、エメラルドは行き詰まったときに知恵と誠実さを与えてくれます。
知的好奇心が強く、自由人気質なふたご座には道案内が得意な石が揃っています。優柔不断なふたご座が道に迷った時、シトリンはあきらめずに前を向く力を与え、アクアマリンとトパーズは行くべき道を示してくれるでしょう。
情け深く礼儀正しいかに座には、パールや珊瑚などの悲しみを癒し、不運を追い払う石が最適です。また、ラブラドライトは、何事にも慎重でナイーブになりがちなかに座に一歩踏み出す勇気を与えてくれます。
理想家で努力を惜しまないしし座は、サンストーンやペリドットのような快活な太陽の力を宿した石と相性が良いです。ダイヤモンドは、持ち主の悲しみやプライドを糧にしてピンチを助けてくれるので孤高の存在になりがちなしし座の大きな助けとなってくれます。
完璧主義者で知的な人が多いおとめ座には、活力を与えてくれるカーネリアンや人との調和を助けてくれるサードオニキスが良いでしょう。細かいことでつまずいて悩んでしまった時には、プレナイトが思考をリセットしていつもの自分を取り戻すお手伝いをしてくれます。
社交的で親切で平和主義者なてんびん座は、その性質ゆえに対人トラブルに巻き込まれることが多いでしょう。ターコイズやラピスラズリは持ち主を守り、アズライトはインスピレーションを強化して本当に付き合うべき人を教えてくれます。
人に努力を見せず、一見クールながら一途で愛情深いさそり座には、秘めたる情熱をサポートしてくれる石が揃っています。レッドジャスパーやガーネットは、慎重なさそり座に恐れずに前に進む推進力を与え、オパールは、揺らぎがちなメンタルを支えてくれます。
明るく快活ないて座には、座右の銘である「何とかなる」を実現してくれるトルマリンとピンチの時に一度立ち止まる冷静さを与えてくれるアメジストが良いでしょう。チャロアイトも自分の欠点と向き合い、今何をするべきかを教えながら過去の傷に立ち向かう勇気をくれるいて座にふさわしい石です。
自分で決めたことを曲げず、決して投げ出さないやぎ座には、同じように堅実な守りの石であるオニキスやオブシディアンが似合います。アクアマリンは、疲れても弱音を吐けないやぎ座の繊細な心を癒し、進むべき指針をくれる石です。
偏見を持たず、自由な発想力に優れているみずがめ座には、不安定になりがちな基盤を固める石が揃っています。スモーキークォーツは、不幸から身を守りながらエネルギーを養い、サファイアは元から優れている直観力と集中力をさらに優れたものにしてくれます。
献身的でまず人のことを考えてしまううお座には、先を見通す力を与える石が揃っています。アイオライトとアメジストは、冷静な判断力を養い、本当に愛情を注ぐべき人を教えてくれるでしょう。ムーンストーンは、愛情を高めるだけでなく、危険を察知する力も高めてくれます。
日本で一般に言われている誕生石リストは、以下の通りです。
1月:ガーネット
2月:アメジスト
3月:アクアマリン、珊瑚
4月:ダイヤモンド、水晶
5月:エメラルド、翡翠
6月:真珠、ムーンストーン
7月:ルビー
8月:ペリドット
9月:サファイア
10月:オパール、トルマリン
11月:トパーズ
12月:ターコイズ、ラピスラズリ
日本と海外では、違う石が選ばれていることもあります。自分に合うお気に入りの誕生石を見つけたらお守りとして持ってみましょう。
誕生石の歴史は深く、古くは旧約聖書にルーツを訪ねるものです。アクセサリーやジュエリーとしてよく名前が挙がりますが、持ち主を守り導いてくれるお守りとして、初めてのパワーストーンとしてもおすすめです。