心理カウンセラーは高校生から社会人、主婦までさまざまな方から人気の職業。
しかし、有名な資格である公認心理師や臨床心理士のイメージが強く、「高卒ではなれないのでは?」「学歴がないと難しいかも」と感じている人も多いでしょう。
結論から申し上げますと、心理カウンセラーは高卒でもなれます。
今回は、高卒の方で心理カウンセラーを目指す人向けになるための方法や、おすすめの資格、資格取得に向けた注意点などを紹介します。
心理カウンセラーは、高卒でも目指せます。
働く場所によっては必要な資格がありますが、心理カウンセラーになるための必須資格は存在しません。どんなところで働きたいか、誰を対象にカウンセリングなどの仕事をしたいかを考えることで、必要な資格や目指すための方法を知ることができます。
心理カウンセラーは高卒でもなれますが、目指す方法は1つではありません。
ここでは次の4つの方法を詳しく解説します。
①指定の大学に進学する
②専門学校へ進学する
③資格が取れる通信講座を受講する
④「心理カウンセラー」と名乗る
自分にはどの方法がいいかを考えながら読んでみてくださいね。
就職先の選択肢を増やすなら、指定大学と指定大学院に入学する方法がおすすめです。
資格によって選択肢がいくつかあるので紹介していきます。
・臨床心理士を目指す人は…
①通学課程の4年制大学卒業後に指定大学院へ入学・卒業
②通信制大学を卒業後に指定大学院へ入学・卒業
・公認心理師を目指す人は…
①公認心理師カリキュラムのある大学で単位取得後、指定大学院入学・卒業
②公認心理師カリキュラムのある大学で単位取得後、指定施設に2年以上勤務
・相談員(精神保健福祉士や社会福祉士など)を目指す人は…
①福祉系大学に入学して卒業する
②福祉系短大に入学して卒業後、相談実務を積む
すべて、その後に資格試験が待っています。
公認心理師を目指せる専門学校は全国で1校のみとなっています。
心理カウンセラーと関連した仕事に「相談員」「ケースワーカー」という仕事があり、専門学校にはその仕事に就ける資格を取得できる学校があります。
<心理カウンセラーと近しい資格>
・社会福祉士
・精神保健福祉士
また、医療や福祉など同じ現場で働く資格として「理学療法士」「言語聴覚士」「作業療法士」を目指せる専門学校もあるので、自分がどんな人を対象にどのような仕事をしたいか考えて検討しましょう。
高卒で進学せずに心理カウンセラーを目指すなら、通信講座がおすすめです。
通信講座のメリットは、心理カウンセラーになりたい人のためにわかりやすくて質の高い教材を用意していること。そして、サポート体制がしっかりしているところが多いことです。
自分のペースで資格の勉強ができるので、忙しい社会人や仕事をはじめたい主婦の方などにも人気の方法となっています。少しでも気になる人は、資料請求して自分に合う方法か考えてみましょう。
心理カウンセラーという職業自体は、誰でも名乗ることができて学歴も関係ない仕事です。
そのため、今日から「私は心理カウンセラーです」と名乗っても問題ありません。
ただし、実際に相談者さん(クライエント)が相談に来てくれるのか、相手のためになる相談支援ができるのかは話が別。カウンセラーは、相談者の人生を預かる仕事でもあるので、ただ聴いていればいいわけでもアドバイスをすればいいわけでもありません。
実際に仕事にしたいのであれば、心理学の知識やカウンセリングの手法をきちんと学んでおく方が、自分のためにも相談者さんのためにもなるでしょう。
高卒から心理カウンセラーになる際、国家資格を取得したい人は次の4つがおすすめです。
・キャリアコンサルタント
・精神保健福祉士
・社会福祉士
・産業カウンセラー
詳しく解説します。
キャリアコンサルタントとは、労働者のキャリアプランや職業能力に関して、開発及び向上の相談支援を行う仕事です。
ハローワークや企業、学校、自立支援機関などで活躍しています。
キャリアコンサルタントになっている人のうち、約9割の方が「キャリアコンサルタント養成講習」を修了して受験した人です。受験資格を満たしていれば講習を受けなくても大丈夫ですが、高卒でキャリアコンサルタントを目指すなら「キャリアコンサルタント養成講習」の受講がおすすめ。
ただし、講習の受講料は約25万~44万円とされており、試験対策や模擬試験などの費用は別途かかるため、金銭面の負担は大きいといえるでしょう。
精神保健福祉士や社会福祉士は、大学や専門学校に入学して取得する人のほかに「実務経験4年+一般養成施設1年以上」もしくは「一般大学・短大+相談実務経験の合計4年+一般養成施設1年以上」という方法を含めた10個近くのルートがあります。
高卒の人の中で、福祉施設などで相談援助実務の経験がある人は、一般養成施設等に1年以上通うことで精神保健福祉士や社会福祉士の受験資格を得られます。
産業カウンセラーは、キャリアコンサルタントと同様に高卒の人なら「産業カウンセラー養成講座」の受講がおすすめです。
産業カウンセラー養成講座は、通学とオンライン、フルオンラインの3コースがあり、6か月または10か月で学習できます。
受講料は29万7千円なので、キャリアコンサルタント養成講座のなかで高い費用のところよりは安く受講できるでしょう。
国家資格はさまざまな就職先の選択肢がありますが、次に紹介する民間資格は難易度が低いだけでなく、自分で働き方を自由に選択しやすいです。
メンタル士心理カウンセラー®は、心理学の基礎知識を中心に「心理的ストレスによる症状」や「症状別の治療方法」を理解している人が取得できる資格です。
資格取得後は、カルチャースクール講師やフリーランスのカウンセラーとして活躍したり、職場や自分自身のメンタルヘルスにも活かせます。
独学でも受験できますが、不安な方やしっかり勉強したい人は次の講座がおすすめです。
どちらも費用は59,800円〜79,800円とリーズナブルな価格となっていますが、サポート体制はとても充実しています。
SARAスクールジャパン:心理カウンセラー資格・メンタル心理資格取得講座
諒設計アーキテクトラーニング:メンタル士心理カウンセラー®W資格取得講座
チャイルド心理カウンセラー®は、思春期までの子どもたちの心理や発達に関する知識を持つ人が取得できる資格です。
資格取得後は、保育や教育機関、福祉施設の現場でチャイルド心理カウンセラー®として活動できます。
通信講座もあり、費用はどちらも59,800円〜79,800円とリーズナブルな価格ですが、テキストやサポート体制はとても充実しています。
SARAスクールジャパン:子供心理資格取得講座
諒設計アーキテクトラーニング:子供心理カウンセラー®W資格取得講座
行動心理カウンセラー®は、行動心理学の観点から人間の行動や心理を読み解く知識を持つ人が取得できる資格です。
資格取得後は、心理カウンセラーとしてだけでなく、営業職や講師業などでも役立ちます。そのほかにも、マーケティングや広告に関わりたい人にもおすすめの資格です。
こちらも通信講座があり、費用は59,800円〜79,800円となっております。
SARAスクールジャパン:行動心理学資格取得講座
諒設計アーキテクトラーニング:行動心理カウンセラー®W資格取得講座
福祉心理アドバイザーは、福祉と心理学に関する基礎知識を持ち、相談対応ができるスキルを持つ人が取得できる資格です。
資格取得後は、ご自宅でオンラインカウンセリングをしたり、講師活動ができます。
福祉と心理学の両方の知識が必要となるので、通信講座の受講をおすすめします。費用は59,800円〜79,800円です。
SARAスクールジャパン:福祉心理資格取得講座
諒設計アーキテクトラーニング:福祉心理カウンセラーW資格取得講座
睡眠・寝具インストラクターは、睡眠にお悩みの方の相談対応ができる知識とスキルを持つ人が得られる資格です。
日本人の睡眠の質は、他国と比べて悪い傾向にあり、睡眠に悩む人は多いとされています。
資格取得後は、睡眠専門カウンセラーとして活動したり、自身や周囲の睡眠の質を上げることにも役立つでしょう。
睡眠に関する知識は専門的な用語も多いので、次の資格講座がおすすめです。費用は59,800円〜79,800円となっています。
SARAスクールジャパン:寝具資格取得講座
諒設計アーキテクトラーニング:寝具ソムリエW資格取得講座
高卒の人が心理カウンセラーになるなら、通信講座がおすすめです。
先ほど紹介した国家資格の養成講座と、民間資格の通信講座を比べるとわかるように、費用面に圧倒的な違いがあります。
キャリアコンサルタント養成講座:約25~44万円
産業カウンセラー養成講座:29万7千円
メンタル士心理カウンセラー®W資格取得講座:59,800円~79,800円
20万近くの差があることがわかりますよね。
通信講座であれば、メンタル士心理カウンセラー®とチャイルド心理カウンセラー®の両講座を受講しても、キャリアコンサルタント養成講座の最安値より安く済みます。
産業カウンセラー養成講座にはオンラインもありますが、民間資格の資格講座はオンラインやテキスト形式のものばかりです。
SARAスクールや諒設計アーキテクトラーニングは、1日30分の勉強が学習目安となっている構成なので、毎日無理なく続けられます。
また、講座が自宅で受講できても、試験会場に行くパターンもありますが、「4.高卒で心理カウンセラー!おすすめの民間資格5選」で紹介した資格はすべて在宅受験が可能です。
自宅や外出先で、自分のペースで勉強したい人にとって、通信講座は学習しやすい環境でしょう。
国家資格の場合、最短でも半年、最長だと6年の学習期間が必要です。
高卒で資格を目指す人のなかには、なるべく早くプロの心理カウンセラーデビューをしたい人も多いでしょう。心理カウンセラーとしての勉強は座学だけではできません。
実践を積むことも心理カウンセラーにとっては重要な学び。資格を取得して、早めに実践を積めるのも通信講座受講のメリットです。
高卒の方も心理カウンセラーは目指せます。
しかし、以下の3つの注意点に気をつける必要があるので、必ず確認しましょう。
「4.高卒で心理カウンセラー!おすすめの民間資格5選」で紹介した比較的難易度の低い民間資格のみでは、就職先が見つけにくいです。
病院や学校のカウンセラー募集要項を見ると「公認心理師」「臨床心理士」「公認心理師・臨床心理士の両方」など、資格の指定があります。
働きたい場所によっては、複数の資格の取得や難易度の高い国家資格の取得が必要となるでしょう。
フリーランスや独立開業して心理カウンセラーになる場合、安定した収入を得るまでに時間がかかることもあります。
また、クライエントの相談内容に対して自身の心が不安定にならないように気をつける必要もあるのです。
心理カウンセラーは、クライエントの心の健康だけでなく、自分の心の安定も大事になる仕事となっています。
心理カウンセラーの給料は、所有資格や就職先によって大きな差があります。
特にフリーランスや独立開業して仕事をする場合、自分の努力次第で給料は大きく変わります。
マーケティングの知識がない人、カウンセラーとしてスキルアップしていきたい人は、定期的に学びの機会を得て、成長していきましょう。
高卒で心理カウンセラーに向いている人はどんな人なのでしょうか?
「人に興味関心がある」「忍耐力や根気強さがある」「冷静に判断する能力を持っている」などの特徴を持つ人は、心理カウンセラーに向いています。
それらの特徴以外にも高卒から心理カウンセラーになる人は、次のような特徴を持っているといいでしょう。
人に興味関心を持ち、相手の話に耳を傾け、悩みに寄り添える人は心理カウンセラーに向いています。
高卒で心理カウンセラーになりたい人の多くが、人の役に立ちたいと思っているでしょう。その思いを忘れずに、知識を深め、スキルをつけていくことができる人は心理カウンセラーに向いています。
高卒の理由はさまざまですが、なかには勉強が嫌いな人や苦手な人も多いでしょう。
心理学の勉強は、高校までの学習内容とは大きく異なります。
心理学に関心を持ち、好きなことなら積極的に学んでいきたいという思いのある人も心理カウンセラーに向いています。
カウンセリングに来てくださるクライエントの学歴や経歴はさまざまです。
大学や大学院を卒業している人が相談に来ることもあるでしょう。
学歴コンプレックスがある場合、自分の学歴と相手の学歴を無意識に比較してしまうことがあるかもしれません。自分と相手の学歴を気にすることなく、目の前の困っている人に寄り添える人は心理カウンセラーに向いています。
もし現在、学歴コンプレックスを持っている人は今のうちにプロカウンセラーのカウンセリングを受けて、自分のコンプレックスを克服しておきましょう。
現在高校生の人、高卒で仕事をしている人、高卒で専業主婦になった人、この記事を読んでいる高卒の人にも色んなタイプの人がいるでしょう。
全員に共通してこれから心理カウンセラーになるためにできることを紹介します。
心理カウンセラーに向いている人の特徴でも紹介しましたが、心理カウンセラーの仕事は自分のメンタルが整っていることで成り立ちます。
自分自身が不安定になりやすい、悩みや課題、コンプレックスを持っている人は、今から自分のメンタルケアをしましょう。
メンタルケアの方法は次のやり方があります。
・勉強して自分でケアをする
・自分自身と向き合う
・プロの心理カウンセラーのカウンセリングを受ける
おすすめはカウンセリングを受けることです。プロのカウンセリングを受けることで、自分のカウンセリング技法に活かせたり、クライエントの気持ちになることもできます。
メンタルケアは日頃のケア程度で十分な人は、本を読んで勉強していきましょう。
次の本選びと読み方のポイントを参考にしながら、勉強してみてでください。
・精神科医や公認心理師・臨床心理士が著者の本を選ぶ
・大学や大学院の参考文献になっている本を選ぶ
・まずは基礎心理学から学ぶ
・アウトプットも意識しながら読む
・わかりやすい言葉で書いている本も読んでみる
専門書ばかりだと気が滅入ってしまうので、入門書や専門書だけでなく、一般の人向けのわかりやすい心理学の本も読みましょう。
読んだ本の知識は、クライエントに説明できるように意識して読んでみてください。ただし、基本的にはカウンセリングとは相談者の話を聴く場なので、カウンセラーから解説ばかりしないように気をつけましょう。
本もいいですが、プロの心理カウンセラーによる勉強会やセミナーにも参加することもおすすめです。
一般の方やこれから心理カウンセラーを目指す人も受講できるセミナーは、次のサイトから探せます。
・こくちーずプロ
・ココナラ
・ストアカ
こくちーずなら、対面で実践的に学べる勉強会も豊富です。自分に合う勉強会やセミナーを受講してみてください。
相談員であれば、無資格で申し込めるサイトもあります。
福祉施設の募集が多いですが、ほかにも次のような求人が出ていました。
・さわやか相談員
埼玉県などで募集している学校の相談員の求人
・オンラインカウンセラー
国家資格を持っていない人も申し込める求人もありました。
・電話相談員
主に自殺願望のある方の相談事業の求人が多いようです。
今回紹介した資格を含め、学歴不問で受験できる資格を取得してみましょう。
勉強することで、どんなカウンセラーになりたいか、そのためにどんな知識が必要なのかが今よりもわかっていきます。
また、資格講座を受講すれば体系的に学べるので、「なにから勉強したらいいんだろう」と迷う必要もありません。
高卒で心理カウンセラーになりたいなら、通信講座がおすすめです。
<おすすめの通信講座>
・諒設計アーキテクトラーニング
最短2か月で資格取得を目指せる通信講座が豊富です。
2種類の資格を同時に取得できる「W資格講座」が特徴的。たとえば「子供心理カウンセラー®W資格取得講座」を受講すれば「子供心理カウンセラー®」と「チャイルド心理カウンセラー®」を取得できます。
費用は基本講座が59,800円、スペシャル講座(試験免除)が79,800円となります。
・SARAスクール
諒設計アーキテクトラーニングと同じ会社が運営する姉妹校で、講座内容や取得可能資格、費用に違いはありません。
SARAスクールは働く女性やママさんをターゲットにしているので、サイトやテキストのデザインが女性向けのかわいいものになっています。
高卒の人も心理カウンセラーになれます。
しかし、心理カウンセラーになる方法やおすすめの資格、高卒でカウンセラーになる際のメリットや注意点を理解しておく必要はあります。
高卒だからこそ寄り添える悩みを持ったクライエントもたくさんいるでしょう。
この記事を参考に、心理カウンセラーになれることを願っています。
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