マインドコントロールとはどういう意味?日常の例を元に簡単に解説!

マインドコントロールとはどういう意味?日常の例を元に簡単に解説!

記事作成日:2025.01.23
マインドコントロールとはどういう意味?日常の例を元に簡単に解説!

マインドコントロールとは、人々の心理的傾向を利用して、人々の行動や思考を変える手法です。日常生活でよく見られる現象で、広告やマーケティング、交渉や説得など、様々な場面で使われています。
この記事では、日常の例を元にマインドコントロールについて簡単に解説します。

目次

マインドコントロールとは?

マインドコントロールとは?

1-1 マインドコントロールとはどういう意味?

マインドコントロールは、英語の「mind control」に由来する言葉で、直訳すると「心の制御」となります。一般的には「洗脳」と認識されることもあり、他人から心を操られている状態を指します。
他人を動かすために言葉や態度、行動を用いる行為でネガティブな印象もあるでしょう。仕事やスポーツなどの場では、人の気持ちを変える行動が評価されることもあります。

またマインドコントロールは他人を操るために用いられる手段でもあります。被害者は、加害者の意図に気づかず、自発的に行動するように思っていますが、実際は加害者のコントロール下にあります。被害者を救うためには、加害者の意図を明らかにし、被害者をコントロールから解放する必要があります。

1-2 日常でも起こりえるマインドコントロール

マインドコントロールは、映画や本の中でしばしば題材に使われ、分かりやすい悪役が弱者の心を掌握するシーンが描かれます。
実際に、カルト教団や犯罪集団がマインドコントロールを用いて悪事に加担させた事例も少なくありません。しかしながら、実際のマインドコントロールは大規模な事件に限ったことではありません。身の回りで起こりえる現象でもあります。

例えば、親が子に無理やり言うことを聞かせようとする行為や、恋人が嘘をついて相手を束縛する行為もマインドコントロールの一種です。いわゆる「ブラック企業」の中にも、従業員の心を経営者が支配するマインドコントロールが存在します。
マインドコントロールは、決して絵空事や一部の特殊な世界の問題ではありません。普通に暮らしている人も日常で遭遇する可能性のあるリスクのひとつです。
マインドコントロールから身を守るためには、正しい知識を持って警戒をし、もしも自分がコントロールされてしまったときに気づける準備をしておくことが大事です。

1-3 マインドコントロールと洗脳の違いは?

マインドコントロールと洗脳は、両方とも他人をコントロールする手段ですが、違いがあります。マインドコントロールは、他人をコントロールするために、巧妙で心理的な手段を用い、被害者に自発的に行動するように思わせる手段です。洗脳は、他人をコントロールするために、強制や脅迫を用い、被害者に特定の教義や思想を強要する手段です。

例えば、宗教団体が教義を強要する行為は、洗脳にあたります。被害者は、強制や脅迫によって、特定の教義や思想を強要され、自発的に行動するように思っていますが、実際は、宗教団体のコントロール下にあります。
一方、広告が購買を誘導する行為は、マインドコントロールにあたります。広告は巧妙に心理的な手段を用い、消費者に自発的に購買させる手段です。どちらも被害者に大きな影響を与えるため注意が必要です。

マインドコントロールの種類

マインドコントロールの種類

2-1 行動コントロール

行動コントロールは、消費者の購買行動を誘導するマーケティング手法の一つです。
SNS広告を用いた特定商品の購入誘導は、行動コントロールの典型的な例です。ターゲットユーザーに特定の商品を購入するよう、SNS上で繰り返し広告を表示します。広告の内容は、ユーザーの興味やニーズに合わせてカスタマイズされ、商品のメリットや特徴を強調します。こうした手法により、ユーザーは商品に興味を持ち、購入する可能性が高まります。

2-2 思想コントロール

思想コントロールは、個人の思考や信念を意図的に操作する手法です。
恋愛を例に取ると、思想コントロールはパートナーが相手の思考や行動を支配するために用いられる場合があります。
例えば、パートナーが相手の自信を低下させるために、否定的な言葉を繰り返し使う、または、相手の行動を制限するために、過度な監視や制限を加えるなどです。
思想コントロールは、被支配者に深刻な心理的ダメージを与えるため、早期に発見し、対処することが重要です。

2-3 感情コントロール

感情コントロールは、個人の感情を意図的に操作する手法です。
SNSでの恐怖を煽る投稿は、感情コントロールの典型的な例です。SNS上で、特定の事件や出来事を誇張したり、歪曲したりする投稿が流布されます。
こうした投稿は、読者の恐怖心を煽り不安やパニックを引き起こします。また、投稿が繰り返し流布されると、読者は恐怖心を強く抱き、特定の行動や思考を取るよう操作される場合があります。
感情コントロールは、深刻な心理的ダメージを与えるため、早期発見し対処することが重要です。

2-4 情報コントロール

情報コントロールは、個人が受け取る情報を意図的に操作する手法です。
恋愛を例に取ると、パートナーが相手に与える情報を制限や操作する場合があります。
パートナーが相手の連絡先やSNSを監視し、特定の情報を隠したり、操作したりするなどです。こうした手法により、パートナーの意図に沿った情報しか受け取ることができなくなり、支配下に置かれます。
被操作者は、パートナーの意図に沿った行動や思考を取るよう操作される場合があります。

マインドコントロールされやすい人の特徴は?

マインドコントロールされやすい人の特徴は、依存体質や純粋、自分を過信しすぎている、ストレスを感じている、決断力がない、知的能力に課題がある人です。
依存体質の人は、他人に依存しやすく、支配者にとって好都合のターゲットとなります。
純粋な人は、人の話を鵜呑みにしてしまうため、ターゲットにされやすいでしょう。
自分を過信しすぎている人は、自分が信じられる情報を信じてしまうため、支配者は巧妙な手法を使ってきます。
ストレスを感じている人は、疲労や焦り、不安などの影響でコントロールされる可能性が高いです。
決断力がない人は、虐待にあっていた経験や毒親に育てられたなど、自分で決断する機会を与えられなかった人に多く見られます。
知的能力に課題がある人も、判断する力や解決する力が弱い傾向があるため、コントロールされやすいため、専門機関に頼ることも必要でしょう。

3-1 マインドコントロールされやすい要因は?

マインドコントロールされやすい要因は、心理的、社会的、環境的要因に分けられ、それらが複合的に作用することが多いです。
心理的要因として、依存体質や低自尊心、不安やストレス、トラウマなどが考えられます。また、社会的要因としては、孤立や社会的圧力、権威や権力の影響などがあるでしょう。
さらに環境的要因として、情報の制限や操作、集団的圧力、物理的隔離などが挙げられます。
例えば、認知的バイアスとして、確認バイアスや、権威バイアス、社会的証明バイアスなどが挙げられます。感情的状態として、ストレス、不安、恐怖、希望、欲望などが挙げられます。

マインドコントロールの仕組み・やり方

マインドコントロールの仕組み・やり方

4-1 返報性の原理

返報性の原理は、人々が他人から受けた恩恵や好意に応じて、同等の恩恵や好意を返そうとする心理的傾向を利用するやり方です。
無料サンプル提供後の購買促進は、返報性の原理を活用したマーケティング手法の典型的な例です。ある企業が新製品のサンプルを無料で提供する場合、消費者はこのサンプルを試用することで、企業から恩恵を受けます。すると、消費者はこの恩恵に応じて、企業に同等の恩恵を返そうとする心理が働きます。消費者はサンプルを気に入った場合、製品を購入することで企業に恩恵を返そうとします。

返報性の原理は、人々の社会的交換の原理に基づいています。人々は他人から受けた恩恵や好意を忘れずに、同等の恩恵や好意を返そうとします。
企業が消費者に恩恵を与えることで、消費者は企業に恩恵を返す義務感を感じ、購買や口コミの拡散を通じて、企業に恩恵を返そうとします。

4-2 コミットメントと一貫性

コミットメントと一貫性は、人々が一度決めたことや行動したことを一貫して続けようとする心理的傾向を利用するやり方です。
寄付活動で少額から大額に誘導する手法は、コミットメントと一貫性を活用したマーケティング手法の典型的な例です。

例えば、ある慈善団体が少額の寄付を募る場合、多くの人々は少額の寄付を承諾するでしょう。すると慈善団体は、少額の寄付を承諾した人々に、更に大額の寄付を求めることができます。人々は、少額の寄付を承諾したことと一貫性を保つために、大額の寄付を承諾する可能性が高まります。

この手法は、人々が一度決めたことや行動したことを一貫して続けようとする心理的傾向を利用しています。人々は自己イメージを一貫性のあるものに保つために、行動や決断を一貫して続けようとします。慈善団体は人々のコミットメントと一貫性を利用することで、寄付金を増やすことができます。

4-3 希少性

マインドコントロールの希少性は、人々が希少なものや機会に魅了され、希少性を利用して購買意欲を高めるやり方です。

限定セールでの購買意欲増加は、希少性を活用したマーケティング手法の典型的な例です。ある企業が、限定セールを実施する場合、人々は希少な機会に魅了され、購買意欲が高まります。人々は、限定セールの機会を逃すと、再び同じ機会が得られないと考え、購買意欲が高まります。人々は、希少なものや機会を得ることで、自己イメージを高めることができます。

この手法は、人々が希少なものや機会に魅了される心理的傾向を利用しています。企業が、希少性を利用することで、購買意欲を高めることができます。希少性は、人々の心理的傾向に基づいています。人々は希少なものや機会に魅了され、希少性を利用して購買意欲を高めることができます。

4-4 権威を利用

マインドコントロールの権威を利用するというやり方は、人々が権威や専門家の意見に従う心理的傾向を利用する手法です。

具体的な例として、医師の推薦を用いたマーケティング手法を挙げることができます。
ある製薬会社が、医師の推薦を用いて、特定の薬を宣伝する場合、人々は医師の権威に従い、薬を購入する可能性が高まります。人々は医師の専門知識と経験に基づく意見を信頼し、医師の推薦を重視します。医師の推薦は、人々の購買意欲を高めることができます。

このやり方は、人々が権威や専門家の意見に従う心理的傾向を利用しています。権威を利用するやり方は、人々の心理的傾向に基づいています。人々は、権威や専門家の意見に従う傾向にあり、企業が、権威を利用することで、人々の購買意欲を高めることができます。

マインドコントロールの解き方と対策

マインドコントロールの解き方と対策

5-1 二元論の放棄

二元論とは、物事を相対する2つの原理で考えることです。
二元論自体が悪いのではありません。
マインドコントロールでは、支配者は「どちらかに決めなさい」と迫ったり、ターゲットが選んだことと反対のことは「二度と選んではいけない」と誘導してきます。二元論で判断させようとしてくるので、二元論で考えることをやめれば「他の選択肢もある」という考えになりやすくなります。

5-2 自己客観視

マインドコントロールから抜け出すためにも、今の自分を客観視してみましょう。
おすすめの方法は、紙に書き出し、カルトや宗教関連ではない人に相談することです。
紙に書き出す内容は、「自分の考え」「相手(支配者)との出会い」「相手に言われたこと」などを書いてみるといいでしょう。
相手に言われたことを改めて冷静に見た時にどう思うかも書くといいかもしれません。
それだけでもマインドコントロールが解かれる人はいますが、カルトや宗教関連ではない人に話を聴いてもらって、頭のなかを整理するのもおすすめです。

5-3 周囲の声に耳を傾ける

マインドコントロールとは、今回紹介したような心理学的テクニックを悪用して他人をコントロールする方法です。
主に支配者とターゲット、もしくは集団とターゲットという狭い範囲で、依存関係を構築していきます。
だからこそ、カルトや宗教関連ではない周囲に話して、率直な意見を聞くことは必要です。
もし相手(支配者)から「自分のこと以外、信じないでほしい」といわれても、【参考にする】つもりくらいで周囲に話してみましょう。

5-4 関係の断絶

この記事を読んでいるということは、少なからず迷いがあるはず。
関係を断てなくて困っている、もしくは関係を断っていいのか判断に迷う場合は、カルトや宗教と関連のない人に打ち明けてみましょう。
助けを求めて、無理やりにでも支配者との関係を断つ必要があります。

5-5 専門家の助けを求める

きちんとした機関のカウンセラーや、資格を持つカウンセラーに相談してみましょう。
このとき気をつけたいのは、カルトや宗教がおすすめしたカウンセラーを選ばないこと。なかには、宗教のつながりを持ちマインドコントロールの手助けをするような立場のカウンセラーもいます。
カウンセラーは誰でも今日から名乗れる職業なので、きちんとした機関(病院など)や資格を持っているカウンセラーに相談してください。
友人や家族に相談できない人や、相談したら怒られてしまった人などは特におすすめです。

マインドコントロールを利用して自分を変える!

マインドコントロールは人々の心理的傾向を利用して、人々の行動や思考を変えるやり方です。他人を変えるために使用されることが多くありますが、自分を変えるために使用することもできます。自分を変えるということは、自分自身の心理的傾向を利用して、自分自身の行動や思考を変えることです。

例えば、自分が怠け者であると自覚している場合、自分を変えるためにマインドコントロールを利用することができます。自分が怠け者であるという認識を変えるために、自分自身に「私は怠け者ではない」というメッセージを繰り返し送ることができます。
また、自分が自信が無いと自覚している場合、自分を変えるためにマインドコントロールを利用することが可能です。自分を変えるためにマインドコントロールを利用することで、自分自身の可能性を広げることができるでしょう。

まとめ

マインドコントロールとは、心を制御するという意味合いを持ち、他人から心を操られている状態を示します。
自身では気づかないという傾向も多くあるため、依存体質や純粋、自分を過信しすぎている、ストレスを感じている、決断力がない、知的能力に課題がある方は特に注意が必要です。
万が一マインドコントロールされてしまった際は、解き方も多くあるのでぜひこの記事を参考にしてみてください。

日本メディカル心理セラピー協会編集部
心理カウンセラーやカラーセラピーやカウンセリング、整体、リンパケアセラピスト、占い等多岐に渡る資格を認定する日本メディカル心理セラピー協会編集部が運営するコラムです。仕事やプライベートでも役立つ資格が取得できます。ライフスタイルに合わせて柔軟に学べる点が魅力です。
日本メディカル心理セラピー協会

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