福祉心理カウンセラーとは?資格試験の勉強方法や仕事内容を紹介

福祉心理カウンセラーとは?資格試験の勉強方法や仕事内容を紹介

記事作成日:2024.06.13
福祉心理カウンセラーとは?資格試験の勉強方法や仕事内容を紹介

福祉心理カウンセラーは、福祉の現場で、困難な状況にある人に対して精神的支援をおこなう専門職です。心のケアを通して、相談者の生活の質を向上させる役割を担っています。本記事では、福祉心理カウンセラーの仕事内容や、資格試験の概要、勉強方法などについて解説していきます。

目次

福祉心理カウンセラーとは何?

【見出し】福祉心理カウンセラーとは何?

福祉心理カウンセラーは、福祉の現場で、困難な状況にある人に対して心のケアを提供する専門職です。福祉に関する知識や心理学に関する知識を活用しながら、相談者のストレスや不安を緩和していきます。近年、ますます高齢化が進むなかで、病気や障害によるストレスや不安を抱える高齢者が増えています。特に、家族と離れて一人暮らしをしている高齢者は身近なところでサポートを受けることができません。こうした人たちにとって、福祉心理カウンセラーは心強い存在になります。

1-1福祉心理カウンセラーと心理カウンセラーは何が違う?

福祉心理カウンセラーも心理カウンセラーも、悩みやストレスを抱える人に対してカウンセリングをおこなうことに変わりはありません。異なる点は専門分野です。福祉心理カウンセラーは福祉に特化した心理カウンセラーであり、高齢者の心理や障害のある人の心理など、福祉心理に関する専門知識を備えています。そのため、たとえば病気や障害で困難な状況にある高齢者に対して、有効なカウンセリングをすることができます。

福祉心理カウンセラーになるために必要な知識

【見出し】福祉心理カウンセラーになるために必要な知識

福祉心理カウンセラーになるためには、日本における福祉の現状や高齢者を取り巻く環境など、福祉に関する幅広い知識と心理学に関する知識、カウンセリングスキルなどが必要になります。福祉心理カウンセラーとして働くために必須の資格はありませんが、資格を持っていたほうが、相談者や事業者の信頼を得やすくなります。
福祉心理カウンセリングに関する資格はいくつかありますが、基本的には、資格認定団体がおこなう試験に合格することで資格を取得することができます。独学でも試験対策はできますが、福祉やカウンセリングに関する知識を一から体系的に学びたい方は、大学・専門学校に通ったり、通信講座を受講したりするのが良いでしょう。

福祉心理カウンセラー資格取得後の職場・働き方

3-1老人福祉施設

福祉心理カウンセラーの資格試験に合格した後、就職先として老人福祉施設を選ぶ人が多くいます。高齢化の進行によって老人福祉施設は増加し、多くの高齢者が利用するようになっている一方で、すべての利用者が十分に心のケアを受けられていないのが現状であり、福祉心理カウンセラーの需要が高まっています。福祉心理カウンセラーは、カウンセリングを通して、老人福祉施設の利用者やその家族の心の健康をサポートしていきます。

3-2訪問介護

福祉心理カウンセラーの資格試験に合格した後、訪問介護の分野に進む人も少なくありません。訪問介護では、食事や排泄など日常生活の支援をおこないますが、うまくできないことによるストレスや、病気・障害からくる苦痛などで、精神的に不安定になる利用者もいます。福祉心理カウンセラーとしての知識・スキルがあれば、こうした状況に適切に対応でき、訪問介護を円滑に進めるとともに利用者の満足度向上を図ることができます。

3-3児童福祉施設

福祉心理カウンセラーの資格試験に合格した後、就職先として児童福祉施設を選ぶ人もいます。児童福祉施設では、心身に障害を抱えている子供や、家庭環境が複雑な子供など、様々な状況の子供たちが過ごしています。福祉心理カウンセラーは、こうした子供たちの気持ちに寄り添ったカウンセリングによってストレスや不安を緩和していきます。児童福祉施設で過ごす子供たちの健やかな成長を促すのが、福祉心理カウンセラーの大きな役割の一つです。

3-4カルチャースクールなどの講師

福祉心理カウンセラーの資格試験に合格した後、カルチャースクールなどで講師の仕事をする人もいます。カルチャースクールでは心理学系の講座が人気ですが、近年は?家族の介護問題を抱える人が増えていることもあり、高齢者心理を扱う講座の需要が高まっています。福祉心理カウンセラーの資格試験に合格した人であれば、高齢者の心のあり方や高齢者が抱える心理的問題、加齢による心理変化などに精通しているため、カルチャースクールなどの講師として活躍することができます。

福祉心理カウンセラーの資格取得に向いている人・向いていない人の特徴

4-1福祉心理カウンセラーの資格取得に向いている人の特徴

福祉心理カウンセラーは、社会的弱者に寄り添い、カウンセリングによってストレスや不安を緩和し、生活の質の向上を促すという重要な役割を担っています。社会的弱者の自立や社会参加を支援したいという思いがある人にとっては、大きなやりがいのある仕事だと言えるでしょう。
「福祉」と言うと高齢者を想起しがちですが、支援を必要としているのは高齢者ばかりではありません。子供から高齢者まで、幅広い世代の人と円滑なコミュニケーションを図れる人なら、福祉心理カウンセラーに向いています。また、福祉の現場では、感情をうまく表現できない人も少なくありません。そのため、洞察力に優れ、相手の言葉や表情から真意を読み取ることができる人は、福祉心理カウンセラーとしての適性が高いと言えるでしょう。

4-2福祉心理カウンセラーの資格取得に向いていない人の特徴

福祉心理カウンセラーとして有益なカウンセリングをおこなうためには、前提として相談者との信頼関係が不可欠です。約束を守れない人や、責任感に欠ける人、自己中心的で相手を思いやれない人など、不誠実な人は信頼関係の構築が難しいため、福祉心理カウンセラーに向いていません。
また、福祉心理カウンセラーは高齢者を相手にカウンセリングをすることが多くありますが、高齢者はうまく言葉が出てこなかったり、言葉を正しく聞き取れなかったりします。こうしたとき、相手の話を最後まで聞かずに自分が話し始めてしまう人や、相手のペースに合わせたコミュニケーションができない人は、福祉心理カウンセラーには不向きです。

福祉心理カウンセラーにおすすめの資格試験一覧

5-1福祉心理カウンセラー資格試験

福祉心理カウンセラー資格は、福祉と心理学に関する基礎知識を有しており、その知識を活かして効果的なカウンセリングができることを証明する資格です。資格試験は1ヶ月おきに開催されており、試験合格後は、福祉の現場などでカウンセラーとして活動することができます。

主催団体 日本メディカル心理セラピー協会(JAAMP)
受験資格 なし
受験料(税込) 10,000円
受験申請 インターネットからのお申し込み
受験方法 在宅受験、期日までに解答用紙を提出
合格基準 70%以上の正答率
合格率 非公開
試験難易度 ★☆☆☆☆

5-2福祉心理アドバイザー資格試験

福祉心理アドバイザー資格は、福祉についての基本的な知識や心理学に関する知識を持ち、他者に教える能力がある人を認定する資格です。資格試験は1ヶ月おきに開催されており、試験合格後は、自宅やオンライン、カルチャースクールなどで講師として活動することができます。

主催団体 日本インストラクター技術協会(JIA)
受験資格 なし
受験料(税込) 10,000円
受験申請 インターネットからのお申し込み
受験方法 在宅受験、期日までに解答用紙を提出
合格基準 70%以上の正答率
合格率 非公開
試験難易度 ★☆☆☆☆

5-3福祉心理士資格

福祉心理士資格は、日本福祉心理学会が「福祉サービスを利用する人のアセスメントを行ったり、サービス利用者やその家族、そして、そこで働く職員の福祉心理相談・支援を行ったりするうえで専門家として求められる基礎学力と技能を修得している」と認定した人に与えられる資格です。

主催団体 日本福祉心理学会
申請資格 基本的に、大学・大学院で指定された単位を修得する必要がある
審査料など 審査料:20,000円
認定料:10,000円
申請方法 必要書類を学会のホームページからダウンロードとして郵送で提出
審査方法 非公開
審査基準 非公開

5-4公認心理師資格

公認心理師は、日本で初めての心理学に関わる国家資格です。医療や福祉の分野だけでなく、企業や学校教育など幅広いフィールドにおいて、心理のプロフェッショナルとして活躍することが期待されています。大学で指定の科目を修得するなど、受験資格を得たうえで国家試験に合格することで資格を取得することができます。

受験資格 ・ステップ1
大学において公認心理師になるために必要な科目を修めて卒業する。
・ステップ2
大学院において公認心理師になるために必要な科目を修めて修了する。もしくは、一定の施設において心理に関する支援の業務に従事する(実務経験)。
試験合格率 ・第1回:79.6%
・第2回:46.4%
・第3回:53.4%
・第4回:58.6%
・第5回:48.3%

5-5臨床心理士資格

臨床心理士は、臨床心理学に基づく知識や技術を用いて、人間の心の問題にアプローチする「心の専門家」です。臨床心理士の資格を取得するためには、資格試験に合格することが必須要件となります。

主催団体 公益財団法人 日本臨床心理士資格認定協会
受験資格 基本的に、臨床心理士養成に関する指定大学院または専門職大学院を修了する必要がある
受験料(税込) 1,500円(申し込み時の資格申請書類)
30,000円(資格審査料)
50,000円(登録料)
受験方法 一次試験(筆記)
二次試験(面接)
合格率 ・令和1年:62.7%
・令和2年:64.2%
・令和3年:65.4%
・令和4年:64.8%
・令和5年:66.5%

自宅から受講できる!福祉心理カウンセラー資格試験におすすめの講座

6-1SARAスクール

福祉心理カウンセラーの資格試験合格を目指す方におすすめしたい通信講座の一つが、「SARAスクール」です。
SARAスクールは、「心理学・カウンセラー」「占い師・スピリチュアル」「食・パティシエ・スイーツ」など、女性向けの資格試験講座を数多く開催しています。なかでも、心理系の通信講座は充実しており、福祉心理カウンセラー試験を目指す女性にはぴったりのスクールだと言えます。勉強時間は1日30分程度で、忙しい方でもスキマ時間を利用して学習できます。受講期間は基本的に6ヶ月ですが、最短2ヶ月で試験合格が可能です。また、試験合格後も無料サポートがあり、仕事に役立てることができます。
SARAスクールの詳細は、以下の公式サイトにてご確認ください。

【公式】通信教育講座・資格のSARAスクール

6-2諒設計アーキテクトラーニング

福祉心理カウンセラーの資格試験合格を目指す方におすすめしたい通信講座の一つが、「諒設計アーキテクトラーニング」です。
諒設計アーキテクトラーニングは、290種類以上の通信講座を提供しているスクールで、特に心理カウンセラー系の通信講座は高い評価を獲得しています。初心者向けの通信講座は、基礎知識を習得した後に添削課題や模擬試験で理解を深める形式です。質の高い学習によって試験合格を目指すことができます。また、受講生には専門スタッフが付き、無制限の質問サポートを受けることが可能です。
諒設計アーキテクトラーニングの詳細は、以下の公式サイトにてご確認ください。

【公式】通信教育講座・資格の諒設計アーキテクトラーニング

福祉心理カウンセラー資格に関するよくある質問

7-1福祉心理カウンセラーの試験に合格すると、どのような仕事ができますか?

A:福祉心理カウンセラーの試験に合格すると、様々な仕事で活躍できるようになります。高齢者や児童、障害者を対象にした福祉施設はもちろんのこと、訪問介護の現場でも福祉心理カウンセラーの需要が高まっています。また、カルチャースクールなどで講師の仕事をする人もいます。介護負担が社会問題化するなかで、高齢者が抱える心理的問題や加齢による心理変化などを教える講座は人気が高まっています。

7-2福祉心理カウンセラーには、どのような資質が求められますか?

A:福祉心理カウンセラーとして働くためには、コミュニケーションスキルが不可欠です。コミュニケーションスキルのなかでも、特に重要になってくるのが傾聴力や共感力です。また、福祉心理カウンセラーは高齢者にカウンセリングをするケースが多くありますが、病気や障害で困難な状況にある人は感情的になったり、問題解決への取り組みに時間がかかったりすることがあります。そのため、福祉心理カウンセラーには忍耐強さや寛容さが求められます。

福祉心理カウンセラーの資格なら「日本メディカル心理セラピー協会」

8-1日本メディカル心理セラピー協会について

日本メディカル心理セラピー協会は、心のケアを中心とした技術水準の向上、各スキルの社会的地位の確立を目指して、数多くの資格認定をおこなっています。心理カウンセラー系の資格として、近年人気が高まっているのが「福祉心理カウンセラー資格」です。
これから福祉心理カウンセラーを目指す方も、心理カウンセラーとして幅を広げたい方も、ぜひお気軽にお問い合わせください。資格認定試験はすべてインターネット上で実施しているため、全国どこからでも受験していただけます。

まとめ

福祉心理カウンセラーは、高齢者をはじめ、困難な状況にある人々の心の健康と幸福に貢献する専門職です。福祉に関する専門性とカウンセリングスキルを駆使して、相談者の悩みや不安を解決へと導き、ポジティブな変化を促していきます。高齢化が加速する日本において、今後、福祉心理カウンセラーの存在感はますます大きなものになっていくはずです。福祉心理カウンセラーの資格試験に興味がある方は、ぜひチャレンジしてみてはいかがでしょうか。

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