ヨガの基本知識!ポーズの意味と基本ポーズを覚えよう

ヨガの基本知識!ポーズの意味と基本ポーズを覚えよう

記事作成日:2024.12.25
ヨガの基本知識!ポーズの意味と基本ポーズを覚えよう

紀元前の古代インドが発祥のヨガは、心身の調和を目的とした実践方法です。
ヨガを実践するとアーサナと呼ばれるさまざまなポーズに触れることになり、それぞれの効果を実感することに醍醐味があります。
アーサナはバランス感覚を高めるポーズ、柔軟性を高めるポーズ、集中力を養うポーズなど目的に応じた構成です。
ヨガに興味を覚えいよいよ始めるとしたら、基本的なアーサナ(ポーズ)を学び身につけていくことになるでしょう。
ヨガのポーズの意味や違いをしっかりと理解していくことになります。
ただし、ヨガのポーズはたくさんあり自分だけで学ぶには困難です。
本記事では、ヨガの基本知識およびポーズについて解説していきます。
基本的なヨガの概念やポーズを知りたい人はぜひ参考にしてみてください。

目次

ヨガの効果

ヨガは古代インドの時代から現代にまで受け継がれてきた思想であり哲学でもあります。
エクササイズとして一般的に普及したのは最近のことです。
では、ヨガには具体的にどのような効果が期待できるのでしょうか。
ここでは、ヨガの主な効果について解説していきます。

1-1身体の柔軟性が向上する

ヨガをおこなうと身体に柔軟性を帯びてくるようになります。
深い呼吸とともにポーズをとりながら進行するエクササイズです。
筋肉や関節の柔軟性、可動域が増すとされています。
身体が硬いと肉離れ・捻挫・骨折といったケガや事故の原因になってしまうでしょう。
身体がしなやかになれば、あらゆる動作が軽やかになります。
普通に歩く場合でも足を上げることができて転倒防止にもつながり、ケガのリスクも減っていくでしょう。
スポーツをする場合にも、本来の実力を発揮し、結果として明らかによい記録が出るかもしれません。
さまざまなシーンで、ヨガによる柔軟性向上は役立ってくれます。

1-2インナーマッスルが鍛えられる

ヨガによってインナーマッスルが鍛えられます。
一般的な筋トレで鍛えられるのは、おもに身体の表面側のアウターマッスルが中心です。
ヨガでは、もっと身体の深い部分のインナーマッスル(深層筋)にフォーカスしています。
インナーマッスルを鍛えればメリットがたくさん生じるでしょう。
身体の基盤が出来上がるので、歪みや姿勢改善にもなります。
すると、肩こり・頭痛・腰痛・冷え性・むくみといった症状に効果的です。
慢性の不調を改善するのにヨガは役立つとされています。
また、筋肉量が増えて基礎代謝も向上し、脂肪燃焼しやすくなるでしょう。

1-3自律神経が整う

ヨガを継続していけば、自然と自律神経が整ってきます。
一般人の毎日は、交感神経が高められた状態です。
常に興奮や緊張の状態に入っているので、メンタル的にも限界が見えてしまいます。
ヨガによって深い呼吸ができるようになり、副交感神経を優位にしてくれるでしょう。
心身をリラックスした状態に導いてくれるのです。
その結果、自律神経が整い始めます。
不眠症・うつ・イライラなどの症状の緩和に役立つのです。
また、副交感神経が優位になれば、胃腸の働きも活発になります。
便秘や消化不良などの予防にもなるでしょう。

1-4ヨガは単なるエクササイズではない

ヨガは、近年ではエクササイズの部類として人気を集めています。
エクササイズとは「運動」を意味し、健康増進・ダイエット・肉体の強化などの目的の運動です。
ストレッチ・エアロビクス・ウォーキングなどがエクササイズの一例といえるでしょう。
しかしヨガの場合は、それらの運動の特性も持ちながら、違った性質があります。
それは紀元前から育まれたインドの哲学や思想も重要な意味をなしているからです。
ヨガを始めるのであれば、本来の思想や目的も理解することが重要となります。

ヨガの呼吸法

ヨガを正しく実践するために欠かせないのは呼吸です。
心身への効果を十分に発揮するためには、正しい呼吸法をマスターする必要があるでしょう。
ここでは、ヨガの基本ともいえる呼吸法について解説します。

2-1ヨガでは腹式呼吸が重要となる

ヨガの呼吸は腹式呼吸を基本としています。
腹式呼吸とは、鼻から息を吸い込みお腹を膨らませ、口から吐きながらお腹を凹ませる方法です。
息を吸うタイミングとともに、ゆっくりとポーズをとるのが定番となります。
動きがゆっくりなのでリラックス効果へと誘うことになり、胸式呼吸よりも理想だとされているのです。

2-2腹式呼吸をする意味とは

ヨガで腹式呼吸を採用する理由は、鼻から息を吸うとクリーンな空気が体内に取り入れやすいからです。
鼻が一種のフィルター機能を果たすため、きれいな空気が自律神経やエネルギーの流れを調整し、血行促進を促してくれます。
深呼吸は交感神経から副交感神経へ切り替えるポイントになり、心を整えて効率よくリラックスさせてくれるので、ヨガにとっても大切なことです。

ヨガの伝統的な基本ポーズ

ヨガにはアーサナと呼ばれるポーズがたくさんあり、目的や効果によってアレンジして進行します。中には熟練者向けの難しいポーズもありますが、初心者でも簡単にできる基本ポーズもあります。
ここでは、ヨガの中でも初心者からマスターしておきたい基本ポーズをピックアップしました。

3-1安楽座(スカーサナ)

初心者向きの基本的な座り方(座法)としては、安楽座(スカーサナ)がおすすめです。
背筋を伸ばす意識で座り、右足のかかとを会陰部に付け膝を開き、左足のかかとを右足の前にそろえて座ります。
手のひらを上に向けて、膝の上に軽く乗せる状態です。
一般的な胡座をかくのと同じ感覚で座ればよいでしょう。
前傾姿勢にならないように注意してください。

3-2子どものポーズ

ヨガの基本ポーズである子どものポーズは、腰痛の緩和に効果が期待できます。
子どものポーズの手順は、手を肩幅くらい足を腰幅くらいに開き、四つん這いになり、息を吐きながらお尻をかかとに向かってゆっくりと下ろします。
そして額が床につくまで体を下げていきましょう。
両腕はすっかり伸び、正座した状態で体全体がベッタリと床に着いているような状態です。

3-3猫の伸びのポーズ

猫の伸びのポーズは、背中や肩まわりを柔らかくするもので、初心者にも気軽にできる基本のポーズです。
手は肩幅、足は腰幅くらいに開きます。
そのまま四つん這いになりながら、両手をバンザイするイメージで前に伸ばしましょう。
胸を床に近づけて背中や肩をゆっくりと伸ばします。
前述の子どものポーズの状態から腰を上げて、背中を伸ばすような感覚です。
丁度見た目も、猫が伸びをしているように見えます。

初心者におすすめのヨガの種類

「ヨガ」の意味はサンスクリット語で「つながり」「結合」などがあり、心と体、自分と世界を統一して苦しみや悲しみから解放されようとする哲学的思想から派生しました。
現代では、呼吸・ポーズ(アーサナ)・瞑想の3つを駆使した健康法として知られています。
そのため、ヨガの流派は多種多様です。
ここでは、初心者でも取り組みやすいヨガの種類を紹介します。

● ハタヨガ
● 陰ヨガ
● ホットヨガ
● アイアンガーヨガ

4-1ハタヨガ

ハタヨガは初心者に最適なヨガです。
呼吸とゆっくりな動きが特徴で、少しずつ筋力や柔軟性を高めることが目指せるでしょう。
複雑な動きも少なく呼吸へ重点を置くため、自分のペースに従いながら実践できます。

4-2陰ヨガ

陰ヨガとは、1つのポーズについて時間をかけてじっくりとおこなうヨガの一種です。
身体の深部まで実感できるとされています。
とくに普段から体の硬さが気になる人や、さらに可動域を広げたいという人に向いているでしょう。
ストレッチとして取り入れても効果的です。

4-3ホットヨガ

ホットヨガはかなりポピュラーになってきたのでご存知な人も多いでしょう。
元々はハタヨガをベースにしながら、インドの高温多湿の環境を模倣しておこないます。
身体が温まり柔軟性が高まることで、ヨガの実感が湧き人気がある手法の一つです。

4-4アイアンガーヨガ

アイアンガーヨガは、ベルトやブロック、椅子などの道具を利用するヨガです。
体への負担が少なく常に正しいポーズが取れるため、比較的初心者でも取り組みやすいヨガとしておすすめできるでしょう。

ヨガのおもな座法

ヨガにおいて「座法」はとても重要な役割を果たします。
心を落ち着かせ、身体エネルギーを整えるための姿勢です。
ここでは、リラックス・瞑想・精神集中などに最適な座法を解説します。

5-1リラックスのための座法

リラックスのための座法は、心身リラックスを目的にし、ストレスから解放するように手助けをします。
ヨガの初心者から上級者までの幅広いレベルで実践されている座法といえるでしょう。
先述した「安楽座(スカーサナ)」こそ典型です。
リラックス効果が高い座法の一つで基本的姿勢とされています。
両脚を自然に交差させて座り呼吸を深くゆっくりとおこない安定させ、精神の落ち着きが得られる座法です。
慣れてくれば長時間でも座り続けることができるでしょう。

5-2瞑想のための座法

ヨガの奥義の中でも瞑想は、心の集中と内省を深めるための修行の一つです。
瞑想にも最適な座法があり、身体の安定を高め集中力を高められます。
中でも、蓮華座(パドマーサナ)と呼ばれる座法です。
瞑想へ入るのに最適で伝統的な座法として知られています。
両足を反対側の腿の上において両膝を地面につけ、身体のバランスを整えることで、長時間の瞑想でも安定した状態を保てるようになるでしょう。
身体の揺れを最小限に抑えてくれるので、深い集中状態を保てます。
ただし、パドマーサナは股関節や膝の柔軟性が問われるので、できるかどうかには個人差もあるでしょう。
どうしてもできない人は無理をする必要はありません。
基本のスカーサナでおこなうとよいでしょう。
パドマーサナができるようになるためのポーズやストレッチもあるので、まずはそこから入ることが重要です。

5-3精神集中のための座法

精神集中を高めるための座法として、達人座(シッダアサナ)の正しい方法をマスターするようにしましょう。
達人座(シッダアサナ)は、片足を反対側の腿の上において、もう片足を地面にしっかりとつけます。
身体の安定感が得られ長時間での集中が可能です。
背筋をまっすぐに伸ばし、頭頂部を天井に向けるように意識し、呼吸を整えて心を静めながら座り続けます。
瞑想や呼吸法の練習に適しているのでおすすめです。

初心者向けのヨガポーズ


すでにいくつかのヨガ基本ポーズを紹介してきましたが、更に初心者向きの代表的なヨガポーズを紹介しましょう。

● 山のポーズ(ターダアーサナ)
● 手を上にあげるポーズ(ウルドゥハスタアーサナ)
● 深い前屈のポーズ(ウッターナアーサナ)
● 立木のポーズ(ブルクシャアーサナ)
● 板のポーズ(クンバカーサナ)
● 上向きの顔の犬のポーズ(ウールドゥヴァムカシュヴァーナーサナ)
● ダウンドッグ(アドームカシュヴァーナーサナ)
● 戦士のポーズ2(ヴィーラバッドラーサナ2)

6-1山のポーズ(ターダアーサナ)

山のポーズ(ターダアーサナ)は、サンスクリット語で「サマスティティ」と言います。
太陽礼拝の最初として基本ポーとしているのが特徴です。
一見すれば、ただ直立しているだけに思われますが、立ち方にも一つ一つ細かいポイントがあります。
手順は、両足裏の親指のつけ根、小指のつけ根、かかとの内側、外側の4点で、床を踏んで立ちましょう。
そのまま自然に両手を体側に沿わせ降ろします。
両膝からももを少し内転させるイメージであげていきましょう。
骨盤をまっすぐに保ちながら下腹部を引き入れ、胸を引き上げます。
首の後ろも伸ばすイメージで顎を軽く引き、両手の指先を床側に引き下げましょう。
頭頂を天井へ引き上げたイメージにし、頭頂と足裏で引っ張り合う姿勢をキープします。

6-2手を上にあげるポーズ(ウルドゥハスタアーサナ)

「ウルドゥハスタアーサナ」はサンスクリット語で、ウルドゥが「上」、ハスタが「手」を意味しています。
血流促進ができ肩こり改善が期待できるでしょう。
さらに体全体の姿勢を整えて体幹を強化します。
手順は、左右の足裏の親指のつけ根、小指のつけ根、かかとの内側、外側の4点で床を踏みます。
ここまでは山のポーズ(ターダーサナ)と一緒です。
次に両膝を正面に向け前腿を引き上げ、背骨を伸ばします。
両手は体の横にして両足裏でしっかり床を踏みながら、息を吸い両手を体の前から天井方向へ伸ばしましょう。
目線は両手の親指に向けながら、頭を後ろにやや倒します。
あまり反らしすぎずに背骨を伸ばす感覚でおこないましょう。

6-3深い前屈のポーズ(ウッターナアーサナ)

ウッターナアーサナとは、いわゆる前屈の状態を指します。
手順も簡単で、山のポーズの立ち位置から、手を股関節に当て息を吸いながら脊柱を伸ばしましょう。
息を吐きながら股関節から折り曲げて前屈します。
上体を脚に近づけ頭頂部を床に向けて下げる感覚です。
息を吸いながら腕を伸ばし、胸部を引き上げながら広げます。
足指の付け根に体重を置き、股関節が踵の真上にくる感覚にしましょう。
体の前面を伸ばし息を吐きます。
ハムストリングがよく伸びるように意識するのがポイントです。
5~10回を目安にポーズを保持します。

6-4立木のポーズ(ブルクシャアーサナ)

文字通り、木立のようなイメージのポーズです。
手順は、両脚を揃えてまっすぐ立ち、左足に体重をのせて右足を床から浮かせます。
右足のかかとは左脚につけて両手を腰に当てましょう。
右手で右足を持ちながら脚のつけ根まで持ち上げます。
左足でしっかり床を踏み、両手を胸の前で合わせて合掌のポーズにしてみましょう。
手のひら同士はやや強く押し合います。
息を吸いながら、両手を天井方向へゆっくり伸ばしながら、頭頂もまっすぐに伸ばす意識を持ちましょう。
脚力強化、バランス感覚向上、集中力や気力向上などの効果が期待できます。

6-5板のポーズ(クンバカーサナ)

板のポーズ(クンバカーサナ)は、プランクポーズとも呼ばれています。
名称通り、板のような真っ直ぐな姿勢で、腕立て伏せを開始する前のポーズを取ると思えば分かりやすいでしょう。
体幹の主要トレーニングとしても使われています。
体幹などのインナーマッスルを中心に、両腕・肩甲骨・背中全体・下半身全体を鍛えることが目的です。
姿勢を維持し30秒〜1分キープするように習慣化していきましょう。

6-6上向きの顔の犬のポーズ(ウールドゥヴァムカシュヴァーナーサナ)

ウールドゥヴァムカシュヴァーナーサナは、背筋運動を開始する前のポーズと思えばよいでしょう。
うつ伏せになり両手を胸の横の床におきます。
息を吸いながら両手で床を押しあげていきましょう。
徐々に胸から肋骨の順番に上半身を床から持ち上げます。
両足の指先を後方に伸ばす意識で、目線は鼻先に向けるつもりでおこないましょう。
息を吸いながら肘を伸ばし、鼠径部を前に胸を上に向けて肩を回し下げます。
背を反らせて前腿と膝を床から浮くくらいをキープするとよいでしょう。
筋全体強化と体幹強化に効果的です。

6-7ダウンドッグ(アドームカシュヴァーナーサナ)

下向きの犬のポーズとも呼ばれ、ヨガではおなじみなポーズの一つです。
まずはチャイルドポーズから始まり、膝が胸の外側にくるように両膝を少し開きます。
背骨を長く伸ばし息を吸いながら四つん這いになりましょう。
両手の指の第一関節で床を押し、お尻を持ち上げます。
5回ほど足踏みをし足裏を伸ばしつつかかとを下ろしていきましょう。
上体をやや引き上げながらそけい部を引き込みます。
下半身強化とむくみ解消、姿勢改善、疲労回復の効果が期待できるでしょう。

6-8戦士のポーズ2(ヴィーラバッドラーサナ2)

戦士のポーズ2は、全身強化、体幹強化、股関節の柔軟性向上、二の腕の引き締め、集中力アップなどの多くの効果が期待できます。
手順は、両脚を揃えてまっすぐ立ちながら、息を吸いましょう。
右脚を大きく前に一歩踏み出します。
両手を腰に当てて、左脚の足先を90度外側に向けた姿勢にしましょう。
骨盤と胸を真横に向けながら、息を吐きながら太腿を床と平行にしていきます。
恥骨と尾骨を中心に引き入れる意識をしてみましょう。
体幹をまっすぐにしたままキープし、両手を肩の高さで横に開いて静止します。

まとめ

現代ヨガでは、エクササイズや運動を主体としたレッスンという見方がされています。
しかし本来では、肉体と精神の鍛練を目的としたインド由来の身体技法です。
呼吸・姿勢・瞑想の3つに重点を置き、古代インドから伝わる独自の哲学があります。
エアロビクス、ウォーキングなどのエクササイズの一例として広く親しまれていますが、まったく違った性質を備えていることを忘れてはなりません。
まずは、ヨガの本来の目的について理解することが大切です。
ヨガが織りなす歴史や目的、アーサナなどの基本的ポイントをしっかりマスターし理解を深めることで、、ますますヨガに対する愛着度も増してくるはずです。
最初のきっかけは動画や書籍でもよいと思います。
その後慣れてきたら、ヨガをさらに深められる専門知識や経験豊富なインストラクターが在住しているヨガスタジオで習うのが最適です。
まずは基礎知識を勉強し、自宅で初心者向けのポーズに挑戦してみましょう。

日本メディカル心理セラピー協会編集部
心理カウンセラーやカラーセラピーやカウンセリング、整体、リンパケアセラピスト、占い等多岐に渡る資格を認定する日本メディカル心理セラピー協会編集部が運営するコラムです。仕事やプライベートでも役立つ資格が取得できます。ライフスタイルに合わせて柔軟に学べる点が魅力です。
日本メディカル心理セラピー協会

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