副業で整体師になるには?メリット・デメリットとともに解説

副業で整体師になるには?メリット・デメリットとともに解説

記事作成日:2024.09.13
副業で整体師になるには?メリット・デメリットとともに解説

整体師の業務は、専門的な知識を持って、人の体の悩みに対応するため、高度で難しい仕事ではないかと思われています。
もちろん、知識や経験が乏しい人物が、一朝一夕に就ける仕事ではありません。
また、開業して店舗やサロンを出店する整体師も多いことから、仕事として成立させるのには厳しい側面があるようなイメージです。
ところが、整体師の仕事が、副業として就ける機会が多いことはあまり知られていません。
副業で整体師になることも可能なのです。
本記事では、副業での整体師の仕事をテーマにしました。
施術上や運営上でのメリット・デメリットはなにかといった、気になるポイントも解説していきます。
整体師の業務内容を知りたい人、副業を探している人など、ぜひチェックしてみてください。

目次

整体師は副業でも働けるのか

結論からいえば、整体師は副業としても十分働くことが可能です。
また、副業で、かつ無資格で仕事をしても違法行為ではありません。
整体の仕事を副業から始めたい人は、ぜひチャレンジしてみるとよいでしょう。
ただし、注意点は施術内容です。
中には、資格を所持していないとおこなえない範囲もあります。
整体師は、骨格を矯正し筋肉をほぐしながら身体の不調を修正する業務です。
もし間違った判断をすると、悪影響や事故を起こしかねません。
必ず正しい知識とスキルを備えたうえで、業務をするように心得ておきましょう。
必須ではありませんが、できるだけ資格所持を目指してマスターをした上で業務を開始するほうが、信用や安心が出てきます。
整体師のための民間資格は、働きながらでも取得が可能です。

副業整体師の働き方は

副業で整体師を始める方法はいつくか考えられます。
副業なら、自分の都合やスケジュールにあわせながら、計画的に無理なく働くことができるでしょう。
もし副業で整体師の業務をスタートさせるのであれば、主な働き方は3パターン考えられます。

● パートやアルバイト
● 出張整体
● 自宅での整体

2-1パートやアルバイト

整体院でパートやアルバイトとして雇用されて働くパターンは、副業整体師の登竜門の一つです。
とくに大手チェーンの整体院などでは、アルバイトやパートの採用を大々的におこなっています。
中でも、夜間・休日にシフトに入れる人手や需要を求めているアルバイトです。
時給などの待遇は各店舗次第となりますが、副業でスタートして経験を積むのであれば、パートもしくはアルバイトで始めるのが一番手っ取り早いでしょう。

2-2出張整体

出張整体は、整体およびマッサージ業界ならではの方法の一つといえるでしょう。
実店舗を持たずに、顧客の自宅やホテルなどへ赴き施術をします。
例えば、高齢者や障害者などで店舗に出向くのが困難な場合に適用できるのが特徴です。
店舗を持たないことで初期費用がかからず、出張費も加算されるので、固定客などが増えれば安定収入を得られます。
ただし欠点は、顧客がどのような人物か最初はわからないことと、あえてそのわからない人物の下へ出向くというリスクを覚悟しなくてはなりません。
また、実店舗がないので、PRの方法も限定されてしまうことなどがあげられます。
ある程度、実店舗での勤務に慣れて施術に自信がついてから、オプションとして考えるほうが望ましいでしょう。

2-3自宅での整体

もし自宅に余裕があれば、その一角を店舗にするとコストも少なく済みます。
整体の仕事は、極端なことをいえば施術用ベッドひとつあれば開業可能です。
決して大げさな広さや設備などは必要ありません。
自宅なので手軽に整体院を始められるため、副業としてもおすすめです。
ただし、施術できる顧客数に限界があり、予約などで人気が殺到するようになったら、いよいよ実店舗を探して業務拡大しないと、仕事が回らなくなってしまいます。
また、自宅であることからつい甘えが出やすくなりがちです。
整体師が失敗し廃業するパターンの中に、自宅開業の場合も占めています。
商業圏内や駅チカなどの好条件の自宅なら継続できる可能性がありますが、あまりにも遠隔地で人の往来がない地域で自宅開業するのは、最初からリスクを背負うようなものです。
副業であればなおさら、途中で廃業という末路になりかねません。
開業する前に、その場所で行うメリットとデメリットを考え、リサーチしたうえで検討すべきでしょう。

副業整体師のメリットとは

副業で整体師を始める場合には、いくつかのメリットが生まれます。
どのようなメリットがあるのかを以下で解説していきましょう。

3-1他の類似した施術よりもスタートアップしやすい

副業で整体師を始めるメリットは、医療系の類似した仕事の中でも、比較的スタートしやすいことです。
まずは、無資格でも違法ではなく、制限自体が一切ありません。
その気になれば、すぐにでも誰でも整体師と名乗っても構わないのです。
もし、「あんまマッサージ指圧師」や「鍼灸師」として働く場合では、国家資格および所定の教育機関での履修期間が必要となります。
専門の学校に通うなどして勉強し試験に合格しなければ、業務が開始できないのです。
整体にも民間資格が存在しますが、それらは取得の有無が問われず、技術と知識さえ身につけていれば働くことができます。

3-2設備投資にコストが掛からない

整体師の業務のメリットは、初期投資のコストが比較的抑えられる点です。
施術スペースが狭くても、基本的に手技を使うだけなので、専用のベッドが1台あれば施術ができます。
又、特殊な道具や器具を揃えることや持ち運ぶ必要もありません。
顧客先(自宅・ホテルなど)に出張して施術もできるので、一般的な飲食店のような店舗と比べても、設備投資にコストが掛からないでしょう。
副業で開始するのであれば、なおさら自宅や出張をメインとし、軌道に乗りだしてから段階を踏んで本格的に開業するという、キャリアパスの描きやすさがあります。

3-3普段の本業では味わえない新鮮さを感じられる

あくまでも副業として割り切って整体師を続けるのであれば、現行の本業とのメリハリがつき、生きがいとして捉えることができるでしょう。
とくに普段は会社員を本業としている人にとって、整体師は異質な世界観として受け止められます。
ゆっくりと時間をかけながら顧客とコミュニケーションを取っていれば、直接相手の役に立っている実感が湧いて来るはずです。
自分の施術を必要としてくれる顧客が増えてくれば、なおさら面白みや醍醐味を感じるでしょう。
それは、本業への意気込みにもつながるかもしれません。

3-4その気になればキャリアパスも柔軟に考えられる

整体師のよさは、独立開業が認められていることです。
自分の整体院を無資格でも作れます。
現実的には、無資格で未経験な人がいきなり開業できるほど甘くはありませんが、少なくとも違法ではないというのは大きいことです。
普段は正社員として働きながら副業として客観的に続けることで、他の人には想像できないようなキャリアパスも用意されています。
もし、副業のほうが軌道に乗ってくれば、収入が上回ることも夢ではないのです。
その場合、本業へとシフトするかどうかは、自分次第で決めることができます。
リスクも伴いますが、働き方も今の時代は多様化していますので、今後のキャリアパスを自由に描く意味でもおすすめです。

副業整体師のデメリットとは

副業での整体師業務はメリットが多くありつつも、デメリットが一切ないとは言い切れません。
本業ではないがゆえの苦労も考えられます。
では、整体師の副業で考えられるデメリットについて解説していきましょう。

4-1集客がしにくい

大きなデメリットの一つは、集客がしにくい点です。
フルタイムで整体師として働く場合には、店舗の存在を確認されやすく、宣伝やPRを併用していけば口コミも広がりやすくなります。
ところが、副業整体師の場合は、時間の制限なども関わり、集客の間口が狭くなりがちです。
リピーターの顧客も予約の制限を受けてしまうので、最終的には他の整体院などに流れていってしまうといった欠点が生じやすくなります。

4-2顧客からの信頼が希薄になる

副業の整体師では、信頼を得にくいデメリットが大きいとされています。
一般論としては、副業は専業ではないというイメージです。
言い換えれば、プロではないと思われてしまいます。
施術の腕前が低いので専業にしないのだろう、店舗を持ってない理由があるのでは、といった信用に欠けるマイナスイメージや憶測がつきまといやすいのです。
もしそう思われてしまうと、周囲からの信頼を得るまでには、それ相応に時間が掛かる恐れがあるでしょう。
それがいつ終わるのかも未知数ですし、悪しき噂に耐えながら地道にやっていく覚悟もしなくてはなりません。
最初の時点では副業で開始してもよいのですが、慣れてきたらやはり本業にすべきかを改めて考える時が来ますので、その際にどう動くかが問われます。

4-3時間と体力がいる

副業の整体師を続けるには、相当な体力と時間の捻出が必要になり、それが大きなデメリットになりかねません。
普段はフルタイムで働いていて、休日などに整体師として働くわけなので、実質プライベートな時間を割いていくことになるでしょう。
そのリスクのことも考えた上で、始めるかどうかを検討しなくてならないでしょう。
時間は誰しも平等に1日24時間であり、特別に25時間にしてくれるようなことはありえません。
年齢とともに体力も必ず衰えてきますので、いくら自信があっても絶対はありえないのです。
両立させるためのバランスを、常に考えながら行動する必要があります。

4-4副業だからと中途半端な技術では通用しない

これは上述した顧客からの信頼性ともつながることですが、技術の向上を常に目指し続ける必要があるので、そのプレッシャーがデメリットになります。
副業であろうとも整体師を名乗る以上は、技術を身につけながら、さらに刷新していく必要が生じるからです。
施術を受ける顧客にとっては、雇用形態など関係のないことです。
満足や成果を求めている以上、副業でも一人前の知識や技術を最低限持つことが必須です。
その努力を、普段の本業との兼ね合いを考え、維持していくことができるでしょうか。
辛いから飽きたから辞めるというわけにはいかないものです。

副業整体師の収入は

副業の整体師を始める場合に、気になるのは収入面のことです。
本業があるので副業なら小遣い程度でいいと考える人もいれば、副業でも稼いでダブルワークとして成立させたいと考える人もいることでしょう。
では、整体師の副業では、現実的にどの程度の収入を得ることができるのかを解説しています。

5-11回の相場は3000円前後

副業整体師の場合、施術一回当たりの料金や約3000円程度が相場と言われています。そのため、一日に三人のお客さんに施術を行った場合、9000円の収入ということになります。
ただし、この料金はあくまでも基本的なもの。施術のメニューにアロマやフットリフレクソロジー、タイ古式マッサージなどを加えたり、施術の時間を工夫することでより高い料金を設定するという方法もあります。
また出張で施術を行う場合には、出張料金を加えることで客単価をアップさせる方法も考えられます。

5-2施術時間によって限度もある

整体師の収入は、一日の施術した人数と一回当たりの施術時間で違いが生じます。
できる限り多くの人数を施術すれば、その分だけ収入となるものの、体力を使うため、一日の人数には限度があると考えておきましょう。
また、施術時間内で納得できる手技をしなければ、顧客満足度が低下しリピーターを失うこともありえます。
施術人数と施術時間のバランスについても、あらかじめ考えて取り組むようにしましょう。

5-3初期の目標は月5万円達成くらいが適当

副業での整体師の業務なので本業が第一優先であり、整体の仕事は副収入と割り切ってスタートするほうが理想的です。
最初から大きく儲けることに執着すると、かなり無理をしてしまうことになるでしょう。
集客の課題も必ずでてくるので、施術以外のことにも気を使わなくてはなりません。
慣れないことによる疲れが溜まって、かえって本業への悪影響になってしまうと大変です。
無理や疲れが出ない範囲でおこなうもとを心得ておき、まずは毎月5万円程度を目標にして、施術人数や施術時間を考えるようにしましょう。

副業の整体師に向いているタイプは

整体師は、もちろん本業として生計を立てている人がたくさん存在しますが、意外と副業として続けている人もいます。
本業の整体師にはそれなりな厳しさもありますが、副業であれば、自由度が高い印象を持たれるようです。
しかし、それは当人たちの都合であり顧客にはまったく関係のないことではないでしょうか。
やはり一つの職業として捉える以上、整体師にも向き・不向きも考えられるのです。
ここでは、副業での整体師に向いているタイプについて解説します。

6-1人の役に立つような社会貢献に興味がある

整体師やエステティシャン、あるいはカウンセラーなどに共通する特徴としては、他社への貢献やホスピタリティに富んだ人物が多いという点です。
むしろこれがないと、やがて失敗する可能性が出てきます。
整体師の業務は、痛みや不快感などの症状を緩和して感謝される業務です。
そのまま人の役に立てる仕事といえるでしょう。
高度なスキルを身につけて施術をするのも、他者が喜んでくれることに意義を持っているからです。
ただなんとなく、あるいは儲かるからといった理由だけで整体師になることは、たとえ副業だとしても向いていません。
自分の性格は自意識過剰ではなく、ホスピタリティのほうに重きを置いていると判断できれば、理想的な整体師になれるでしょう。

6-2人体の仕組みに興味がある

医療分野での解剖学や生理学などに代表される、人体の複雑なしくみに興味がある人は整体師に向いています。
整体師の仕事は、本廟であれ副業であれ、体の不調を改善する施術です。
誰よりも人体についての知識を持ち、適切な判断で施術をする人でなくては勤まらないでしょう。
解剖学や生理学など人体の知識が不可欠な仕事です。
人体に関する専門知識を、積極的に学んで活かそうとする姿勢がなくてはなりません。

6-3人と接することが好き

整体師は直接人と接する仕事なので、対人関係にストレスを感じないタイプで、コミュニケーションが得意な人に向いています。
ただ単に施術の技術を磨けばいいわけではなく、基本的な接客を含めヒアリングの能力も問われます。
また、症状改善を図るアドバイスをする機会も多いので、プレゼンテーションのスキルも必要です。
丁寧なヒアリングや説明をすれば、ニアミスが防止できます。
施術の効果が期待できない、あるいは希望の施術ができていなかったといった顧客からの不満をなくす意味でも、最初の時点でのコミュニケーションが重要です。
また、中にはリラックスや癒しを求めて来店する顧客もいます。
施術中に相手の話を聴きながら、雑談ができるような人柄の整体師が理想的です。
整体師は接客業の一面もあることも覚えておくようにしましょう。
普段から人と関わることが好きなタイプの人なら、整体師として向いています。

6-4自己管理能力が高い

副業の整体師であれば、なおさら自己管理能力が問われます。
なぜなら、本業と両立させて副業もこなさなければならないからです。
仕事量のスケジュール調整、体調管理に気を配りながら、負担のかからないようなライフサイクルを確立していくことが大切でしょう。
整体師の仕事は、立ちっぱなしか中腰の姿勢をとる機会が多く、思った以上に体力を消耗しやすいものです。
本業に影響を出さずに長く働く意味でも、決して無理をしすぎないようにしなくてはなりません。
本業の仕事があまりにも忙しい場合や、繁忙期などがある仕事であれば、副業がかえってプライベートの時間も割いてしまい、ストレスになることもありえます。
常にワークライフバランスが取れるよう、計画性を持って取り組みましょう。

6-5主体的な行動ができる

副業と本業を両立させる意味でも、スケジュール調整や生活態度なども含めて主体的に行動する必要性がでてくるでしょう。
もし将来的に開業を考えている人であれば、徐々に準備もあります。
最新の情報収集や準備を怠らないためにも、前向きに考えて行動していくことです。
整体師での副業を始める前に、以下のような内容を考えてみましょう。

● 副業をする期間・仕事量・目標収入
● アルバイト・業務委託・独立などの労働形態
● 店舗型・出張型などのスタイル
● 事業計画と運用策
● 情報収集のルートや学習意欲

仕事を始めてからも、維持させていくための工夫をしなくてはなりませんし、施術の腕前も向上させるための学習意欲も積極的に取り入れなくては続けられなくなります。
他にも、集客方法なども考える必要があり、常に課題が出てくるものと捉えておくことです。

まとめ

整体師とは、人体の専門知識を活用しながら手技を中心に、顧客の体の不調を改善する役目を持っています。
全身のコアな部分にアプローチをして、歪みや不均等な部分を治す業務です。
医師とは違って、直接命に関わる責任はありませんが、それでも体の繊細な部分に関与するので、慎重にこなしていかなければなりません。
需要も高まっているため、フルタイムの施術だけではなく、副業なども成立します。
それでも、顧客のニーズや症状に対して最適な施術をする意味では、働き方の形態にはまったく関係のない責任が伴うことも忘れてはなりません。
コミュニケーション力やカウンセリング能力も問われますので、前向きに勉強を続けて仕事に臨む姿勢が必要です。

日本メディカル心理セラピー協会編集部
心理カウンセラーやカラーセラピーやカウンセリング、整体、リンパケアセラピスト、占い等多岐に渡る資格を認定する日本メディカル心理セラピー協会編集部が運営するコラムです。仕事やプライベートでも役立つ資格が取得できます。ライフスタイルに合わせて柔軟に学べる点が魅力です。
日本メディカル心理セラピー協会

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