整体師の基本的知識!なり方や必要な資質

整体師の基本的知識!なり方や必要な資質

記事作成日:2024.09.13
整体師の基本的知識!なり方や必要な資質

整体師になる時に、どのような基本的知識が必要なのだろうと思っている人はいるでしょうか。
整体師にこれからなりたいと目指しているのなら、このような疑問を持つでしょう。
実際の整体師には、幅広い知識、技術、人間性の3つが求められると考えられています。
ただ単に技術力だけがあっても、顧客の悩みや希望に寄り添えないと失格です。
技術的なことはもちろん、メンタル面でも整体師には基本的知識や心構えが必要となってきました。
本記事では、整体の業務にとっての基本的知識とは何かを解説する内容です。
整体全般についての原点として心得ておくべきことや資質などにも触れていきます。
これからキャリアパスとして整体師になりたいと考えている人は、ぜひ参考にしてみてください。

目次

整体師とはなにか

整体とは、一般的には手技による骨格の歪みの調整をする施術です。
筋肉の凝りや疲労を軽減させるために、体全体のバランスを考えて調整するのが目的とされています。

1-1カイロプラクティックとの違い

類似した施術として、カイロプラクティックがあげられますが、似ている点と違っている点が顕著です。
整体の場合、東洋医学をベースにした概念に基づく施術ですが、カイロプラクティックは西洋医学をベースにおこないます。

1-2目的や好みによって施術がさまざま

整体師の手技で骨格の歪み調整や、神経圧迫による痛みや筋肉の凝りの緩和をします。
また、施術師には個人差があり、電気や温熱などの手技以外に器具などを用いた療法を採用している場合もあり多種多様です。
整体による目的もさまざまで、悪習慣による不調の改善、スポーツのための整体、美容のための整体などがあり、各症状や目的に特化した施術をおこなっていきます。

整体師にはどうやってなるのか

近年、整体師は人気が高く、街中に店舗やサロンが点在するほどです。
もし整体師になりたいと考え始めたら、何から着手していけばよいのでしょうか。
実は、整体師になるための特別な決まりは一切ありません。
その気になれば、明日にでも整体師と名乗って活動することは、理屈では可能なのです。
資格や免許の義務もないので、自分の気持ち次第で整体師と名乗れます。
とはいっても、まったく施術のノウハウも知識もない人が、いきなりなれる世界ではありません。

2-1ほとんどの整体師がなにかの資格を取得している

整体師になる場合、まずは資格について理解しておくことです。
整体師に特別な資格は要らないので、十分な知識や技術を身につけていれば問題はありません。
しかし、現実的には、顧客への信頼性を証明する目的や、集客するための安心材料として、なにかしらの専門資格を有している施術死が圧倒的に多いのです。

2-2専門のスクールへ通っていた経験がある

整体師として活躍する人は、知識や技術を身につけるため学校に通うことも多いです。
整体師としての専門の大学は存在しませんが、医療関連の短期大学や関連の専門学部、専門学校、民間スクールなどへ通います。
そこで一定のカリキュラムを履修して知識を身につけ、どこかの整体院のスタッフとして経験を積むというルートが一般的です。
スクールに通学する際、どうしても時間や費用の捻出が必要です。
もし、学校へ通うのが難しいと判断した場合、通信教育で教えている期間もあります。
自分のペースで勉強を進められ、コストも抑えられます。
前段階の準備として通信教育から始めて、やがて各種学校へ進学する人も多いようです。

2-3独学で勉強し就職するパターンもある

他にも、整体に関する書籍やネットなどを活用し、独学する方法があります。
独学も通信教育と同じように、マイペースで計画的に勉強ができて、費用コストを抑えられるメリットが考えられるでしょう。
ただし、実践的な経験を積む機会が希薄なので、その分の苦労や悩みが生じるデメリットを知っておかなければなりません。
仮に自分の周辺に理想の整体師がいれば、助手になって働きながら学ぶことも可能ですが、ケースとしてはあまり多くはありません。

整体師として必要な資質とは

整体院・マッサージと称する店などが乱立する時代になりました。
それだけ儲かる仕事なのではと考える人もいるかも知れません。
もちろん、整体師も仕事の一つなので、やり方と資質によって、収入面でも違ってきます。
どうせなら、豊かな整体師になりたいと願うはずです。
そこでここでは、整体師として必要となる資質とはなにかを解説していきましょう。
幸せで豊かな整体師を目指すのなら、以下の内容を十分理解しておくことです。

3-1常に探求心と向上心は欠かせない

整体師の資質として重要な一つは、前向きに向上心を持って技術を磨いていく姿勢です。
整体全般は、人体のメカニズムに関係する内容が多いので、一朝一夕に理解できることではありません。
それに加えて、新しい理論や技術なども次々に生まれています。
最新情報にも敏感で、常に技術の向上と維持のための努力に惜しまない性格の人が最適です。
ある程度の技術が身につくと満足してしまうようでは、いつか破綻します。
どうすればさらに顧客満足が得られるのかといった、ビジネス面でも常に答えを探求し続ける姿勢が大切です。

3-2意外と体力が要る

整体師の業務には、体力が必要といえるでしょう。
なぜなら、立ち仕事であり、施術をするための力や動きもあるため、全身への負荷が結構かかってくるからです。
疲労回復に訪れる顧客よりも、意外と自分のほうが疲労しているかもしれません。
それでも、整体師として施術を続ける以上は、自分が健康であり続けなくてはならないでしょう。
整体師としての意識を持ちながら、健康管理そのものも仕事の一つと考えられる人が理想的です。

3-3コミュニケーションスキルを備えておく

整体師には、対人スキルとしてコミュニケーション能力が問われます。
施術前には顧客へのヒアリングを実施するのが普通です。
不調を抱えている顧客の状況や希望を把握する必要があります。
目的をしっかり理解し成果を出すためにも、コミュニケーションスキルやヒアリング力を備えておくことが大切です。
それ以前に、整体師自身の人間性や人柄も問われるでしょう。
すべては、悩みを抱えた顧客のために、いかにして施術するべきかを慎重に考えて進める理由から来ています。

整体師になるまでにかかる期間は

一人前の整体師としてやっていけるまでには、どのくらいの期間がかかるのかは、とても気になるところです。
結論を先に言ってしまえば、決まった期間は最初から存在しないものと考えたほうがよいでしょう。
整体師を目指している人にも、さまざまな理由や目的があります。
将来的には開業を目指す人もいれば、趣味の延長でのみ考えている人もいることでしょう。
整体師としての技術を活かすために、自分がどんな考え方で捉えているのかにより、マスターする期間も相当変わってきます。
それに、整体師になるための道のりは、あってないようなものです。
どのようなルートを辿って勉強をして経験を積むのか、その選択の方法でも違ってきます。
あくまでも一般論ですが、専門学校に通う場合なら、その学校のコースの長さで、整体師になるための期間が概ね決定します。
通信講座を受講する場合も同じです。
最短で考えれば3カ月から半年とされ、長い場合で3年くらいの期間を有します。
とはいっても、それで決定的なわけではなく、その後の就職先でのキャリアも期間として考えなくてはなりません。
整体師として実際に仕事を始めても、専門的知識とスキルはずっと学び続けるものです。
慌てずに学習する気持ちを大切にしていくことが、上達の近道ともいえるでしょう。

整体師に必要な基礎知識は

整体は、手技によって骨格の歪みを調整し、筋肉疲労軽減・体幹バランスを整える施術です。
東洋医学をベースにした施術ですが、他にもいろいろな基礎知識を学ぶ必要があります。
ここでは、整体師として必要となる基礎知識を具体的に解説していきましょう。

● 人体構造と機能の基礎知識
● 筋骨格や神経、循環器の基礎知識
● 筋肉、関節、神経の位置や働きについて
● 人体の可動域や柔軟性の基礎知識

5-1人体構造と機能の基礎知識

整体師が活躍するためには、当然ながら人体の仕組みを理解しておかなければなりません。
人体構造と機能についての深い洞察力と理解を持って日々取り組んでいきます。
骨格、筋肉、神経、循環器といった各システムの基本知識とそれらの役割、相互作用について、医療の側面から熟知していることが必須です。
関節の可動域、筋肉の収縮パターンなど、そこで引き起こされる力学的影響なども勉強し把握しておくことで、実践的な施術の現場で最適な治療ができます。
主に、医療分野での解剖学と生理学の専門的知識を理解していきましょう。

5-2筋骨格や神経、循環器の基礎知識

「人体の3大システム」とされている筋骨格、神経、循環器の基本を理解することも整体師の重要な業務です。
筋骨格は骨格と筋肉で形成され、姿勢維持や運動動作の起動をする部位とされています。
骨格が人体のバランスと保護機能をし、筋肉によって関節の可動域を生み出す役割です。
神経系の場合、中枢神経系・末梢神経系で構成され、刺激の受容・伝達・反応のへのアプローチをします。
これらは脳と脊髄にて情報処理し全身へ信号を送り、統合的機能を発揮する仕組みです。
循環器系とは、心臓から始まり血管によって全体に経由します。
酸素や栄養分の供給、老廃物の排出の役目を持ち、生命活動に不可欠なものです。
以上の3つの基本システムが密接に関与し、健康を支えてくれます。
整体師は医療分野の基本である3大システムを理解しながら、施術を科学的根拠に基づきおこなう必要があるでしょう。

5-3筋肉、関節、神経の位置や働きについて

整体師が常に業務上で意識する部位は、筋肉・関節・神経です。
実践的なところでは、これら3つの仕組みをしっかり把握しておく必要があるでしょう。
筋肉の場合、大腿四頭筋・二頭筋、腹筋や背筋など主要箇所を重点的に施術する機会が多くなります。
これらの筋肉の緊張状態や関節の可動域、動きなどを観察し、適切な施術をしていくための理論を知らなくてはなりません。
関節でも同様で、肩関節・股関節・膝関節・脊椎関節などの主要箇所の構造と可動域を把握し、顧客の症状に応じた施術をしていきます。
神経系の場合は、脊髄神経・坐骨神経・頸部神経叢などがあげられるでしょう。
各神経の走行と機能を理解する必要があります。
圧迫や刺激によって引き起こす症状にどう対処するのかなどが問われるでしょう。
主要な筋肉、関節、神経の位置と役割を熟知できている整体師は、効果的な施術をするので高評価が与えられます。

5-4人体の可動域や柔軟性の基礎知識

人体の可動域や柔軟性への基礎知識も重要です。
関節の可動域は、部位によっては制限もあり周辺筋肉の柔軟性にもよります。
肩関節は可動域が広いのに対して、膝関節は制限される構造です。
人体の部位によって可動域と柔軟性は関係が深く、運動パフォーマンスを支えます。
やがて、過度な運動疲労によって痛みや機能障害を起こしてしまうのです。
整体師は、関節構造と筋肉の特性を熟知し、個人のタイプに応じながら可動域と柔軟性の改善策を図ります。

整体師としてさらに学ぶべき科目

整体師が、生理学や解剖学などの医療分野の基礎知識を学ぶことは、前提として欠かせません。
しかしそれだけでは成立しないのが現実です。
その他のあらゆる分野にも、整体師は気を配り、情報をキャッチしながら学ぶ必要があります。
ここでは、医療分野以外における整体師に欠かせない基礎知識を紹介します。

● カウンセリング
● プレゼンテーション
● 経営ノウハウ
● マーケティング

6-1カウンセリング

医療分野というよりも、心理学的な分野です。
カウンセリングのノウハウを知っている整体師は、施術前の顧客に安心感を与え、信頼関係を築くことができるでしょう。
施術に大切なことは、顧客がリラックスした状態で受けてもらえる工夫です。
筋肉の緊張が適度にほぐれるので施術がしやすくなります。
他にも、今後の通院指導やアドバイスなども素直に傾聴してもらえるので、指示通りに施術を受けてもらえて、症状改善も早くなることが期待できるでしょう。
顧客の悩みに寄り添い適切な判断をするために、カウンセリングを勉強して、悩みを抱えた顧客の不安を解消する姿勢が大切です。

6-2プレゼンテーション

プレゼンテーションの知識や実施も大切です。
カウンセリングや検査後に、顧客の状態や今後の施術法について説明するためのノウハウとして、プレゼンテーションは欠かせません。
よく、クライアントに新商品や新発案を説明することもプレゼンテーションと呼ばれます。
整体に限らずさまざまな場面、とくにビジネスシーンにて活用されるスキルです。
顧客の悩みと不調の原因を明確にして、原因の解決手段と施術の効果、その後の対処など、問題解決のプレゼンテーションをして納得を得てもらうことが目的となります。

6-3経営ノウハウ

とくに将来的に独立開業を目指すのであれば、経営者としての知識も必要となってきます。経営概念がなければ、整体院を運営していくことはできません。
経営には、集客方法・資金運用・人材育成・マネージメントなどさまざまな取り組みがあり、幅広い分野に枝分かれしています。
医療分野と同じレベルで、時間をかけて知識を深めていく必要があるでしょう。
開業したから終わりではなく、整体師である以上は常に磨き続けていくノウハウです。

6-4マーケティング

マーケティングは経営の分野に入りますが、とくに開業準備の際に重要になる考え方です。
商品・サービスが売れる仕組みを作らなければ顧客が定着しません。
市場調査・顧客分析・宣伝活動などの整体のための集客ノウハウへの取り組みを指します。
中でも、Webマーケティングは最近重視され、ホームページやSNS、動画作成、PPC広告集客がメインです。
整体師としての自分にはどのような利点があり、他の整体師とは違った良さがあるのかなど、特化したイメージやブランド作りをしてPRをしていきます。

整体師が働ける場所は

整体師としての知識を備えて資格などを取得したら、実際のどのような現場で活かしたらよいのかを考えることになるでしょう。
整体師のノウハウを活かせる場所は、いくつか考えられます。
自分の置かれている環境や適性も考慮しながら、実際にノウハウを活用していきましょう。
ここでは、整体師として働ける方法・場所について解説します。

7-1整体院

整体院での勤務が代表的でしょう。
「整体サロン」「カイロプラクティック院」という表記をする場合もあり、施術院によって整体の範囲や考え方はさまざまに違ってきます。
また、「整骨院・接骨院」と整体院は混同されがちです。
整骨院・接骨院の場合、国家資格の柔道整復師の資格所有者が開業できる治療院とされています。
もし、ここで整体師が働く場合は、施術の補助役となるでしょう。
また整体院では、骨折や出血などを伴う外傷の治療ができません。
痛みの回復やストレス緩和、姿勢の矯正などに限定されています。
整体師ができることは、医療行為に含まれない部分です。

7-2リラクゼーションサロン

整体師はリラクゼーションサロンで働くことができます。
メンタル面も含めたリラックス効果を高める目的です。
室内照明を工夫し、アロマを焚くなどの癒しの場を提供するコンセプトにしています。
あきらかに、整体院・整体サロンとは異なった演出です。
施術方法は手技を中心に、オイルマッサージ、岩盤浴・酸素カプセルの使用もあり、サロンの個性によって違っていきます。
あくまでもストレス解消・緩和が目的なので、医療行為として認められていません。

7-3介護施設や福祉施設

高齢化社会へとなりつつある時代、介護施設や福祉施設で活躍する整体師は増加中です。
高齢者向けの介護整体として、心身のリラックスやケアをメインに施術します。
体操やリハビリ運動を通して自己回復力をサポートし、健康維持や身体づくりが目的です。
施設の経営方針にもよりますが、職員として整体以外の介護補助や送迎などを併行する場合も考えられるでしょう。
今後も、介護施設や福祉施設での整体師の需要は高まることが予測されます。

7-4スポーツジム

トレーニングブームが到来する現在、スポーツ分野への整体師の進出も目立ってきました。
スポーツジム・フィットネスジムなどで、スポーツ整体師として働くことができます。
スポーツ整体は、ケガ防止やサポート、リラクゼーションを目的にした施術です。
スポーツを習慣化している一般人からプロスポーツ選手まで、幅広い客層に向けた適切な施術が求められるでしょう。
特にスポーツ向きのより専門的知識や技術が必要となってきます。
他にも、食生活やトレーニング方法の提案などをすることも考えられるでしょう。

まとめ

整体師を目指す場合、まずは専門のスクールや通信教育などを検討することが望ましいでしょう。
どこから着手したらよいのかわからない人にとっては、正しい指針となり、その後の学習でも迷うことなく幅を広げていけるからです。
とくに人体の解剖学・生理学などの分野は、把握するのに相当時間も要するでしょう。
もちろん独学で勉強してもよいのですが、不明点などが生じた場合に解決できる場所がないので、そのリスクも考慮しなくてはなりません。
それに、学習方法が正しいかどうかの判断基準が客観的に見れないこともデメリットです。
職業として整体師を捉えた場合には、独立や開業といったキャリアパスも考えられるので、
経営ノウハウ・集客方法・マネージメントなどの基礎も身につけてくことが大切です。
整体師になるには、年齢制限や性別などの制限、資格の有無も一切ありません。
いつからでも、自分のタイミングを見計らって学習をスタートできます。

日本メディカル心理セラピー協会編集部
心理カウンセラーやカラーセラピーやカウンセリング、整体、リンパケアセラピスト、占い等多岐に渡る資格を認定する日本メディカル心理セラピー協会編集部が運営するコラムです。仕事やプライベートでも役立つ資格が取得できます。ライフスタイルに合わせて柔軟に学べる点が魅力です。
日本メディカル心理セラピー協会

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