現代社会では便利化・PCやスマホの普及が進み、肩こり、腰痛など身体の不調やストレスに悩む人が増加傾向にあります。
テレビ番組や各メディアで身体に関する情報が取り上げられる機会も多くなりました。街を歩いていても整体院・接骨院・マッサージ店などを見かける機会が増え、ショッピングモール内に店舗が入っていることもあります。
私たちの身近にあり、年々増加している整体院と接骨院ですが、意外にどんな違いがあるのか知っている人は少ないのではないでしょうか?
整体院と接骨院、名前はよく似ていますが、全く異なるもので、症状によって通う院を正しく選択しなければいけません。そこで今回は、整体院と接骨院の違いや選び方を紹介いたします。
接骨院と比較するために簡単に言うと、体を整える施術を行っています。主に身体の中心となる骨盤や背骨を整えることができます。手技での施術のみで、骨格の歪みを正すために筋肉を手で圧迫・曲げ伸ばし・関節を回すなどが主な手技です。
施術者に決められた必要な資格はありません。
ですが、民間資格やスクールは多く存在しており、そこで知識を学ぶ場合が多いです。
身体の中心部である骨盤・背骨の歪みを整え、正しい姿勢になることで得られる効果は沢山あります。
身体が歪んだ状態で生活をすると、特定の部位に負担がかかります。負担がかかった状態が長く続くことで、慢性的なコリや身体の痛みに繋がります。
整体の施術により、歪みが改善し特定部位に負荷がかからなくなることで、コリや身体の痛みが緩和されます。
身体の中心部の骨盤と背骨は姿勢に大きく関与しています。日常生活や個人の動作の癖により、骨盤・背骨の歪みは生じますが整体で筋肉を伸ばし、関節を動かすなどの施術で本来の正しい姿勢に整えることができます。
整体の施術では筋肉を伸ばし、関節を動かす施術がメインとなります。施術により血流が良くなり、体温が上がることでリラックス効果を感じます。
また、リラックス状態(脱力状態)で施術を受けるため、自身で行うストレッチと違い、力まず行えるため、リラックス効果が期待できます。
整体の施術により、姿勢が整い血行改善が期待できます。姿勢が整うことで見た目の印象が大きく変わり、筋肉のつき方も整い美しく見せることができます。
また、血行が良くなることで代謝が上がりダイエット効果も期待できます。本来の整体院は美容目的ではありませんが、近年は「美容整体」が増えている傾向にあり、より美容に特化した施術を行っている院も存在します。
筋肉を伸ばし関節を動かすことで、運動パフォーマンスの向上が期待できます。姿勢が整うことで体幹が安定しブレなくなる、関節可動域が向上し多様な動きに対応できるようになる、怪我の予防など様々な効果が期待できます。
本来は身体の疲労は一晩睡眠をとることでリセットされるのですが、様々な要因により回復し切れずに翌日に持ち越してしまいます。
持ち越した疲労が積み重なり、慢性的な痛みやコリを引き起こしてしまいます。整体院はで、本来の正しい状態に身体を整えることで、自然治癒力を取り戻す効果が期待されます。
簡単に言うと、骨を整える施術を行っています。治療方法は手技以外に電気治療などの物理療法も行っています。
また、医師と連携し医業類似行為ができ、整体と異なるポイントです。主に突発的な外傷による痛み(交通事故などが原因)の治療を行っています。
接骨院と呼ばれるところで施術いている方は、国家資格である「柔道整復師」を保有しています。接骨院では骨折や脱臼の治療を行うこともあり、誤った治療では靭帯や関節を傷付けてしまうため、柔道整復師の資格が必須となります。
街中にある施設に◯◯接骨院や◯◯整骨院とありますが、接骨院と整骨院は名称が違うだけで、行っていることは同じです。
どちらも突発的な外傷による痛みなどの治療を行っていますので、院を選ぶ際は気にしなくても大丈夫です。
整骨院で施術が認められる症状は、ケガや急な痛みなど外傷が原因によるものです。
例えば、交通事故やスポーツ中の怪我、ギックリ腰などが該当します。ハッキリと原因が分かっていることが必須となります。
逆に、整骨で認めれない症状は、スポーツを続けたことによる慢性的な疲労・痛み、神経痛やヘルニアによる痛みやコリなどです。症状によって整体か整骨か選ぶ必要があるため注意が必要です。
骨折、脱臼、打撲、捻挫、挫傷 など様な症状の治療は整骨院が該当します。
整骨院での治療は健康保険が適応される場合があります。
骨折・不全骨折・脱臼・・・適応(医師の同意が必要)
捻挫・打撲・挫傷・・・適応(医師の同意不必要)
上記の5つの症状のみが保険適応の対象となります。他の症状では保険適応外となるため注意が必要です。
整骨では「介護発生をできる限り遅らせる」「既に要介護であっても悪化を防ぐ」という考えのもと、介護予防・進行防止なども行っています。
運動機能向上を目的とし、個人に合った運動メニューを提供しています。
2021年に「介護保険法」が施行されたことにより、柔道整復師の資格を保有していると「機能訓練指導員」として福祉施設などで勤務することが可能になりました。
身体の機能・身体に関する知識を持ち、治療の経験から柔道整復師が介護や福祉原現場で活躍されること期待が高まっています。
整体院と整骨院では治療対処の症状がことなることがわかりました。
自分がどういった治療を受けたいのか、痛みの原因がハッキリしているのか・分からないのかなど、少し整理をしてから選ぶ必要があります。
慢性的な疲れや痛みを和らげたい場合に通います。
肩こり・腰痛・スポーツによる疲労・年齢による疲労や身体の痛みなどが主に該当します。
筋肉を伸ばす、関節を動かす、筋肉を圧迫することで筋肉が緩みリラックス効果を感じることができます。原因が分からないが身体が重い・疲れやすい方は整体院がおすすめです。
左右で肩の高さが違う・左右で足の長さが違う・骨盤の高さが違うなどの場合は身体が歪んでいる可能性があります。整体では施術により、姿勢改善や骨盤矯正効果があります。
原因やいつから痛み出した・しびれ出したか原因が分からない症状がある場合も整体院に通うことをおすすめします。
長期間に渡る痛みや痺れは、コリや血行不良が考えられますので、筋肉を緩めてみるというような施術が行われています。
交通事故やケガから一定期間以上経過し痛みや不調が現れた場合、ケガをした時の姿勢や動作の癖(ケガをした箇所を庇って生活する)かによる姿勢の歪み・コリ・疲労が考えられます。
急性の症状ではないため整骨ではなく整体院の通院がいいでしょう。
骨折・脱臼・打撲・捻挫・挫傷などが主な治療対象となります。症状の内容や原因によっては保険適応外、施術が認められない場合があるため注意が必要です。
具体的には交通事故やケガ、スポーツ中のコンタクトによる怪我などがあります。
外傷の場合、原因が明確であることが特徴です。実際に整骨院へ行った際も、外傷の原因・経緯をしっかい説明できる様にしておきましょう。
事故当日は症状がなくても、2・3日後に痛みや不調が出てくる場合があります。
1ヶ月以内であれば、痛みの原因が事故によるものの可能性が濃厚であり、外傷によるものと判断されますので一度整骨院へ行くことをおすすめします。
身体の機能などの知識を生かして、介護が必要な状態を予防する目的等で高齢者に対する機能訓練などを「機能訓練指導員」として実施することができます。
整体院と整骨院について説明しましたが、似ているのは名前だけであり施術内容は全く異なります。
「肩こり・腰痛・疲れなど身体の不調を治したいのか」「怪我を治したいのか」などの目的によって整体院に行くべきか接骨院に行くべきか正しい判断を行う必要があります。
正しい判断を行うためには、痛みの原因や症状を正しく理解し伝えることが必要です。
もし、身体に痛みがある・出た場合は今回の記事を参考にし、整体院か整骨院どちらに行くべきか考えてみてください。